2月廃車の箱根登山鉄道110号が埼玉県へ…当面は千葉県の「ポッポの丘」で展示

鉄道 企業動向
110号の搬出風景。
110号の搬出風景。 全 1 枚 拡大写真

箱根登山鉄道は5月18日、今年2月に引退したモハ2形110号が譲渡のため搬出されたと発表した。

モハ2形(108~110号)は1927年にチキ2形として製造された両運転台タイプの車両。ちなみに「チキ」という形式名は国鉄にも材木やレールなどの資材を運搬する「長物車」と言われる貨車に存在していた。

この場合の「チ」は、材木を意味するTimberの読みの頭を取ったもので、「キ」は最大積載量25t以上の貨車であることを意味していたが、箱根登山鉄道の場合は、チが「地方鉄道線用」、キが「客車」を意味していた。

チキ2形は木製車体で落成し、戦後、小田急車乗入れに伴う複電圧化を経て、1952年にモハ2形となっているが、1957年には車体だけを新製し、走行機器を流用する形で鋼体化された。110号は2016年に昭和20年代の青+黄色に塗色が戻され、今年2月12日まで運行されていた。

110号の搬出は5月10日夜に強羅駅で行なわれ、陸送された。譲渡先は埼玉県となっているが、5月14日からは、9月末までの限定で千葉県いすみ市の鶏卵牧場「ポッポの丘」で車内が公開されている。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

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