【新聞ウォッチ】”オールジャパン”で自動運転向け「3次元地図」開発…革新機構、三菱電機など出資

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DMPの記者会見(6月13日)
DMPの記者会見(6月13日) 全 3 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2017年6月14日付

●JR西脱線、歴代トップの責任認めず、無罪確定へ、刑事裁判が終結(読売・1面)

●バス進化形番外編、展望と課題、三菱ふそうトラック・バス会長、松永和夫氏、安全装備充実地道に(読売・8面)

●米ウーバー不祥事続き、CEO休職検討(読売・8面)

●ロングセラーの理由、ミニ四駆(タミヤ)パーツ選び自分仕様に(読売・13面)

●インディ500制覇、佐藤「今でも進化」(読売・20面)

●自動運転「デジタル地図で主導権」産業機構・三菱電機など、3万キロ道路データ収集へ(朝日・7面)

●エリザベス女王、日立の車両に「満足」(朝日・7面)

●宅配運転手奪い合い、荷物量急増追いつかず(毎日・7面)

●排ガス規制逃れポルシェ調査へ,独当局指示(毎日・7面)

●日産・三菱自、東南アの共同輸送、拡大、フィリピン・インドネシアへ(産経・10面)

●ル・マン前にエール交換、ポルシェとトヨタ(産経・10面)

●車関税撤廃、発効6年後、欧州側、EPA交渉で提案(産経・11面)

●中国、車の合弁規制緩和、エコカーなら3社目可能(日経・8面)

●ホンダ、中国でSUV増産,多車種で需要開拓(日経・13面)

●グーグル系自動運転ウェイモ、自社設計車の試験終了(日経・13面)

●ラッシュ時、指定席使って、西武鉄道が特典、交通系カードに還元(日経・31面)

ひとくちコメント

「DMP(ダイナミックマップ基盤企画)のバリューは、まさに、オールジャパンの知見の集約にある」。クルマの自動走行などに必要な高精度の3次元地図データの整備に着手するDMPの中島務社長が、都内のホテルで開かれた発表会でこう力説した。

日ごろ、先端技術開発を巡り切磋琢磨する自動車関連の業界だが、“オールジャパン”、という言葉が関係者から飛び出すのは珍しい。おそらく記憶の限りでは、東日本大震災直後のサプライチェーン寸断で、日本自動車工業会の当時、日産自動車出身の志賀俊之会長の呼びかけで、会員メーカーなどが集結、被災した部品工場の復旧に取り組んで以来のことではないだろうか。

実は、今回の“オールジャパン”を仕掛けたのも志賀氏が会長を務める官民ファンドの産業革新機構と三菱電機が中心で、それに、地図大手のゼンリン、国内の自動車大手10社などが株主として出資している。

この日は、昨年6月に設立した企画準備会社から革新機構(出資比率33.5%)などからの出資を受けて事業会社に衣替え、社名も6月30日付けで「ダイナミックマップ基盤株式会社(DMP)」へと変更。国内のすべての高速道路と自動車専用道全線(上下線合計約3万km)について、高精度3次元地図データの整備を2018年度までに完了する計画などを明らかにした。

きょうの朝日は「自動運転『デジタル地図で主導権』」とのタイトルで、「自動運転のインフラ整備で先行し、国際競争で主導権を握る狙いだ」などと、経済面のトップ記事で大きく取り上げている。

ただ、革新機構関連の記事でも「東芝メモリ」の売却先を巡る交渉について経済面のトップ記事で報じている読売などは「3次元地図」の話題は控えめ。きょうの紙面では、全国紙でも温度差が感じられる。

《福田俊之》

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