気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2017年6月22日付
●東芝メモリ売却、日本勢が過半出資へ「日米韓」と交渉、WD反対表明(読売・1面)
●ウーバーCEO辞任、米報道、不祥事続き、株主が迫る (読売・8面)
●フォード中国で小型車生産、19年後半開始、トランプ政権とズレ(読売・9面)
●新幹線架線切れ運転を見合わせ(朝日・1面)
●タカタ、23か26日に申請、民事再生、経営陣刷新へ (朝日・8面)
●ホンダにサイバー攻撃、身代金ウィルス、旧型パソコン感染 (東京・7面)
●アマゾン独自の配送網、個人事業者1万人囲い込み (日経・1面)
●期間従業員有給で忌引、トヨタ、10月から (日経・14面)
●ガソリン、2週連続下落、店頭131.0円 (日経・22面)
ひとくちコメント
昨日(6月21日)の朝、このコーナーでいち早く伝えたホンダの埼玉県狭山市にある「埼玉製作所」の狭山完成車工場内のコンピューターのウィルス感染情報だが、その後、ホンダが被害状況などを明らかにしたことで、各メディアが関連のニュースを取り上げている。
きょうの朝刊でも朝日、産経、東京などが続報しているが、それによると、サイバー攻撃を受けたのは世界各地の工場で、6月18日の夕方に工場内の一部のパソコンが、5月に欧州など世界で多発した復旧のために身代金を要求する”ランサムウエア”と呼ばれるコンピューターウイルスに感染したという。
サイバー攻撃を受けたホンダの工場のうち、被害に見舞われたのは「オデッセイ」などを生産する埼玉県の狭山完成車工場。産経によると「ホンダは生産への影響は出ていないと説明している」とも伝えているが、19日の操業を停止したため、約1000台分の生産に影響が出たそうだ。その後、システムは復旧し、20日の朝からは生産を再開したという。
ウィルスに感染したのは、セキュリティ対策が手薄な旧型パソコンとみられ、再発防止を急ぐという。また、生産がストップした1000台分は、残業時間などを増やして対応の遅れを取り戻すそうだ。
ホンダではサイバー攻撃を受けてから被害状況の全容を把握したのは3日後の21日。しかもメディアからの問い合せには個別では対応しているものの、ホームページなどでの公表は控えており、投資家などからも企業情報の公開のあり方も問われそうだ。