【AI・人工知能EXPO】ブロック崩しのAIが渋滞解消…電通大・人工知能先端研究センター

自動車 テクノロジー ネット
ブロックくずしから渋滞しない信号機制御へ(電通大)
ブロックくずしから渋滞しない信号機制御へ(電通大) 全 3 枚 拡大写真

機械学習やディープラーニングのライブラリがコモディティ化し、一気にビジネス利用が広がっているAIだが、じつはAIや人工知能といったとき、まだまだブレークスルーが待たれる分野が多い。

【画像全3枚】

そのため、AI・人工知能EXPOでも大学や研究機関の出展も目立つ。電気通信大学は人工知能先端研究センターを設立し、この分野の研究に力をいれているが、栗原聡教授の研究に、信号機の動的制御をAIに行わせ、渋滞を解消させるというものがある。

栗原教授らは、もともとアタリ社のブロック崩しゲームをAIに学習させるという研究を行っていた。ディープラーニングの単純な応用例として、ボールを落としたらマイナス評価を与えるという強化学習を行っていた。これを信号機の制御に応用できないかたというのが、この研究の狙い。なお、ディープラーニングと強化学習は、GoogleのライブラリとQ-Network(強化学習実装のひとつ)を利用しているそうだ。

交差点の画像をディープラーニングによって処理し、車を認識してモデル化した画像(写真では黄色い矢印)の面積が増えれば渋滞が発生していると考え、これを減らす制御をAIに強化学習によって学ばせる。最初から道路で実験するわけにはいかないので、交差点の交通量を模したシミュレーションによる学習と、実際の道路の交通量データを使った学習を行い、実際に渋滞解消に効果を発揮しているという。

話を聞いて、デモシミュレーションの画面を見るかぎり、これは実際の信号機に応用してもよいと思うレベルだ。AIによる制御は、ロジックによるものと違い、時間、天候、季節など変化にも対応できる。長期の学習データがあれば、通年で発生すると思われる交通パターンには対応できるはずだ。

地味ながら、こういった研究にも期待したい。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

+ 続きを読む

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. カッコよすぎる! 三菱『パジェロ』新型に3ドアがスタンバイ…エボリューションか?
  2. 三菱『トライトン』2028年に大変身か? 新型パジェロ顔に!
  3. 日産『エルグランド』新型、日本製鉄の2.0GPa級鋼板を車体補強部品に採用
  4. 住友電気工業・人事情報 2026年9月16日付
  5. ランチア ガンマ 新型に「HF インテグラーレ」復活、375馬力デュアルモーター搭載で航続676km…パリモーターショー2026
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. EU「欧州製EV」優遇へ、産業加速法を審議---売れるEVと売れないEV
  2. スカニア、中国で新事業開発組織「VNBC」設立…電動・自動運転輸送を加速へ
  3. 【セミナー見逃し配信】※プレミアム・法人会員限定 欧州自動車産業の次の一手、欧州の現場で何が起きているのか~EV減速局面・SDV/AIへの移行・中国勢の浸透~
  4. インド国産化の進め方、事業の核の築き方【インド・新自動車大国の素顔】
  5. 【ホンダ スーパーワン】CMFで“刺激”表現、『N-ONE e:』との同時開発だからこそできた差別化とは
ランキングをもっと見る