【鈴鹿8耐】譲れないのはフロントの接地感…高橋巧のマシンづくり

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高橋 巧選手(MuSASHi RT HARC-PRO.Honda)
高橋 巧選手(MuSASHi RT HARC-PRO.Honda) 全 11 枚 拡大写真

ホンダウェルカムプラザ青山(東京都)にて7月1日におこなわれた「鈴鹿8耐開催目前! “CBR1000RR”スペシャルトークショー」に登場した高橋 巧選手(MuSASHi RT HARC-PRO.Honda)。

鈴鹿8耐では、Moto2で活躍中の中上貴晶選手とMotoGPライダーのジャック・ミラー選手とチームを組む予定で、いよいよ5日に4メーカー合同テスト、6日にタイヤメーカーテスト、また11~13日には合同テストが開催され、マシンづくりも大詰めを迎える。

高橋選手は言う。

「8耐はひとりで走るわけではないので、サスペンションセッティングであったり、エンジンの好みであったり、みんなが速く走れるマシンをバランス良くつくりたいです。そこがキモになってくるんだと思います」

そういう高橋選手だが、譲れない部分もあるという。

「ハンドルの位置やステップの高さはそれほど気にしないんですけど、フロントタイヤのインフォメーションが少ないと不安になるタイプなので、そこは犠牲にできません」(高橋選手)

これに対し、トークショーで司会を務めた宮城光さん(元 Honda ワークスライダー)が、「フロントの接地感ってことですよね、それは(レーシングライダーなら)みんなそうでしょう」と頷くと、高橋選手は「自分は人一倍そうなんですよ」と言葉を返した。

エンジンセッティングに関しては宮城さん。「3人のライダーで乗るんだったら、モードA、B、Cをつくっておいて、乗り換えるときに切り替えればいいのではないですか」と提案。ライダーのエンジンに対する要望が大きく異なるようなら、ライダーによって異なるマップを設定するということも現代のマシンなら可能だからだ。

すると高橋選手、「はい、可能性はあります」とのこと。ただし現状はまだ3人でいちどもテスト走行していないので、どうなるのかはまったく未定だ。

これについて宮城さんは「むかし僕らが8耐に出てた頃は、(セッティングでペアライダーと揉めて)もう途中で口も聞かなくなって険悪なムードになっていましたよ。もうどっちも譲らなくなって、結局どっちもタイムが上がらなくなるっていうね。調整幅がなかったんでね。いい時代ですよね、いまは……」と、ギャラリーを笑わせ、会場は和やかなムードに包まれた。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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