ドローンを活用した橋梁点検システム、デンソーが2018年に市場投入

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デンソーの橋梁点検用UAV
デンソーの橋梁点検用UAV 全 3 枚 拡大写真

デンソーは「インフラ検査・維持管理展2017」にドローンを活用した橋梁点検・測量システムを紹介した。これはヒロボー(本社・広島県府中市)の協力を得て現在開発中のもので、2018年に市場投入する予定だ。

デンソーではドローンとは呼ばずにUAV(アンマンド・エアリアル・ビークル=無人航空機)と呼んでいるが、その最大の特徴は強風や雨中でも安定飛行ができるということだ。独自に開発したフライトコントローラーによって、プロベラピッチと回転数を各翼独立制御しているためだ。風速10m/s でもほとんどぶれることなく飛行ができるという。

しかも、対象物から60cmという近接撮影が可能だ。そして、撮った画像を元に橋梁の3Dモデルデータを作成し、ひび割れなどを自動検出する。「0.1mmのひび割れも検知することができますので、ほとんど見落とすことはありません。また、橋梁の点検となると、道路の通行止めをする必要がありますが、このUAVを使えば、通行止めをする必要もなく、作業効率が倍以上に上がります」と同社関係者は説明する。

大きさは1120mm×1120mm×170mmで、重量は4.5kg。飛行時間は約10分だ。同社では橋梁点検用のUAVのほかに、AED搬送用のUAVも展示している。これはゴルフ場など広い施設用で倒れた人が出たらすぐ手当ができるようにと開発したもので、中央の部分にAEDを載せられるようになっている。

橋梁のほか、ダム、鉄塔など高度成長時代に建設されたインフラの老朽化が問題となっており、早急に点検をする必要に迫られている。しかし、人海戦術では限界があるのが実情だ。そのため、インフラ点検の効率化が求められており、デンソーのUAVを活用した点検システムはまさにうってつけのものといえよう。デンソーでは現在、非GPS環境下でも自動飛行できるUAVも開発を進めている。

インフラ検査・維持管理展2017は19~21日に東京ビッグサイトで開催、主催は一般社団法人日本能率協会。

《山田清志》

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