【鈴鹿8耐】絶対に許されない3連敗---連敗ストップに総力戦のホンダ

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高橋選手
高橋選手 全 4 枚 拡大写真

2017年の鈴鹿8耐は第40回の記念大会となるが、これまでの39回の大会でホンダは10連覇を含み27勝を記録しており、その勝率はなんと69%。今大会で優勝すれば勝率は70%になるのだが、現在のホンダには勝率を語る余裕はなく、連敗脱出こそが重要なミッションとなっている。

実は過去39回の大会で、ホンダが連敗したのはわすが1回のみ。だからこそ成し遂げられる勝率69%でもあるのだが、それだけに鈴鹿8耐3連敗はホンダにとっては絶対に許されない。そしてその連敗脱出の重責を担うのがホンダのトップチームMuSASHi RT HARC-PRO.Hondaだ。

チームはエース高橋巧、MotoGPクラスのジャック・ミラー、Moto2クラスの中上貴晶とライダー布陣は盤石だ。そして新型マシンCBR1000RR SP2も幾度となくテストを繰り返して戦闘力と信頼性が高められている。「新型マシンは、全日本JSB1000では開幕2連勝できたし、昨年モデルよりも格段に戦闘力が高まっています。もちろん鈴鹿8耐仕様としても、いい形で仕上がっています」と高橋巧。

そしてテストで初めて鈴鹿サーキットを走ったミラーは、鈴鹿8耐に向けてこうコメントする。「世界的に有名で人気のある鈴鹿8耐に出場できることは本当にうれしい。テストで鈴鹿サーキットを走ったけれど、さすがにテレビ観戦していたのとは印象はまったく違ったよ。1周の距離が長いし、アップダウンやカントはテレビでは分からなかった。このサーキットを速く走るには、高速コーナーをうまく走る必要があるね。この大会で優勝が狙えるホンダのトップチームに加われたことを誇りに思うし、ここでの優勝を、僕のレースキャリアに加えたい」。

また、現在はMoto2クラスを戦う中上だが、レーシングライダーとしてのスタートはこのMuSASHi RT HARC-PRO.Hondaであり、古巣チームからの参戦でもある。「勝つために中上を呼んだと言われて、とても光栄です。ジャックとは、以前スペインで一緒にトレーニングしていて、昨年のオランダグランプリではお互い初優勝して、とてもうれしかった。高橋選手はチームの先輩で、10年以上前のミニバイクのころから知っています。ライダーそしてチームスタッフともコミュニケーションに問題はありません」(中上)。

実はこの中上、2010年に同チームからエントリーして、史上最年少優勝の記録保持者なのだが、実際に走ったのは予選までで決勝は走っていない。それだけに「今大会ではしっかりと走って優勝したい」と言う。

3連覇を狙うYAMAHA FACTORY RACING TEAMのエース中須賀に、ハルクプロのマシンは速いと警戒されるMuSASHi RT HARC-PRO.Hondaだが、ホンダレーシングHRCや朝霞研究所のスタッフが加わりマシン開発に余念がない。ホンダの連敗脱出はこのチームの活躍にかかっている。

《佐久間光政》

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