自動運転の実証実験で雨天代役を頼まれていたアイサンテクノロジー

自動車 テクノロジー ITS
アイサンテクノロジーが愛知県内で自動運転「レベル3」の実証実験を行ってきたエスティマ
アイサンテクノロジーが愛知県内で自動運転「レベル3」の実証実験を行ってきたエスティマ 全 9 枚 拡大写真

3次元の高精度地図の事業化に取り組むなど、自動運転実現には欠かせない存在なのがアイサンテクノロジーだ。同社は国土交通省が進める「道の駅」を拠点とした自動運転サービスの実験に参画しており、道の駅「にしかた」の実証実験では雨天時のピンチヒッターの予定だったという。

【画像全9枚】

アイサンテクノロジーは、もともと土木測量の機器やソフトを手掛けることを主とする会社としてスタートしたが、ここで培ったノウハウをベースに2010年代に入って自動運転向けの3次元地図開発に参入。カメラやセンサーなどを積んだ専用車両を全国で走らせてデータを蓄積し、地図として加工することで3D地図を完成させてきた。

これまでのカーナビ用地図は位置精度がおおよそ「メートル単位」。しかし、自動運転に使う高精度の地図はセンチメートル単位の位置精度が必要で、道路情報は車線単位で管理し、周辺にある地物の位置情報もこれまで以上に高精度化することが欠かせない。ここに同社が培ってきた経験が活きてくるというわけだ。既に産業革新機構、三菱電機、ゼンリンなどと共に「ダイナミックマップ基盤企画」に参画するなど、同社の存在感は高まっている。

この日、出展した実験車両は、愛知県内で公道上で自動運転の実証実験を行っているトヨタ『エスティマ』。ルーフ上には周囲を360度に渡ってセンシングできるレーザーライダーを搭載し、ここで得た情報を元に自動運転走行する。自動運転の到達度で言えば「レベル3」に属する。加速や操舵、制動のすべてをシステムが行い、システムが要請したときにドライバーが対応するというものだ。

この車両は愛知県内で既に総延長約41km、総実走距離約2800kmを走破。実績に同社は自信を見せており、2017年度中には愛知県内で遠隔型自動運転システムの実証実験を全国に先駆けて予定しているほどだ。

出展当日の2日は、台風15号が日本列島の東を北上中。その影響を受けて雨が降るのではないかと心配された。特にDeNAが用意した実験車両は雨天時の走行ができないとされており、仮にデモ走行ができないとなれば出鼻をくじかれる。そこで国土交通省はアイサンテクノロジーに雨天時の代役を要請していたのだ。

アイサンテクノロジーの技術者は急遽、実証実験のルートを走行して周辺の高精度地図を作成。同社によれば20分ほどの作業で作成は終了できたという。これで雨が降れば出番があると担当者は期待していたそうだが、残念ながら(?)この日は雨は上がり晴れ間も出るほどで、アイサンテクノロジーの出番はなくなってしまった。

同社は今後、10月上旬に島根県内の道の駅「赤来高原」での実証実験にこの車両を持ち込む予定。実験では一般から参加者を募り、ミニバスとして運用する。

《会田肇》

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 光岡自動車、ノア / ヴォクシーの新型搬送車発売…機能を絞って
  2. カワサキ『Ninja H2 CARBON』2027年1月23日発売決定、国内300台予定で418万円
  3. ホンダ『ZR-V』の顔が大胆に変わる!? 2028年、大幅改良の進化ポイントは
  4. レクサス『LBX』一部改良、乗り心地の向上と新色追加…445万円から
  5. ホンダ『ヴェゼル』改良新型、快適装備を拡充…価格は277万7500円から
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. EU「欧州製EV」優遇へ、産業加速法を審議---売れるEVと売れないEV
  2. 全ての体格に対応する後席用新型シートベルト、ZFが2025年央発売へ
  3. スカニア、中国で新事業開発組織「VNBC」設立…電動・自動運転輸送を加速へ
  4. 【セミナー見逃し配信】※プレミアム・法人会員限定 欧州自動車産業の次の一手、欧州の現場で何が起きているのか~EV減速局面・SDV/AIへの移行・中国勢の浸透~
  5. インド国産化の進め方、事業の核の築き方【インド・新自動車大国の素顔】
ランキングをもっと見る