ホンダは新型『N-BOX』より、“Nのある豊かな生活”を意味する“N for Life”という新たなメッセージで広告展開を開始すると発表した。
◇豊かな生活を実現するクルマとは何か
「全ての人に生活の可能性が広がる喜びを提供したい。我々ホンダはこの想いを原点に新しいことにチャレンジし続けてきた。その想いはこれからも決して変わることはなく、日本の皆さんに良いものをお届けすることが、我々の使命だと考えている」とは、本田技研工業執行役員日本本部長の寺谷公良氏の弁。そして新型N-BOXは、「まさにこの想いを具現化した商品のひとつだ」と述べる。
6年前、“日本に新しい乗り物を提供したい”という想いから、N-BOXを皮切りにNシリーズがスタートした。「既存の軽自動車の枠を超えてあらゆるニーズに応えることで、日本に新たな価値を提案してきた」という。
初代N-BOXは累計販売台数112万台を突破し、「多くのユーザーに支持されている」と寺谷氏。そのN-BOXを2代目に進化させるにあたり、「豊かな生活を実現するクルマとは何か、もう一度その原点に立ち返り、とことん突き詰めることであらゆる領域で大幅な進化を遂げた」と話す。軽量化による軽快な走りや、多彩なシートアレンジによる使い勝手を向上させた。更に先進安全運転支援システムのホンダセンシングを、ホンダの軽乗用車として初めて全タイプに標準装備した。このN-BOX以降、「今後発売する全ての新型モデルで標準装備化を進めていく」と明言。
N-BOXの8月30日時点での受注台数は2万5000台を超え、「ホンダとしては歴代2位と非常に好調なスタートだ。そして、このN-BOXを皮切りにNシリーズは、今後もお客様に豊かな生活を提案出来るようシリーズ展開を行っていくので期待して欲しい」とした。
◇N-BOXは宣伝販促の領域においても、新たなステージを迎える
N シリーズは、これまで日本に最適な新しい乗り物を作りたいという想いから、“New Next Nipon Norimono”というフレーズでプロモーションを展開。「Nシリーズはこの6年間で多くのお客様から支持され、“N”という強いブランドを築くことが出来た」と本田技研工業執行役員日本本部営業企画部長の鈴木麻子氏は語る。
新型N-BOXから始まる新しいNシリーズのコミュニケーションでは、「Nのある豊かな生活を提案したいと、“N for Life”をコミュニケーションフレームとして展開する」と鈴木氏。N for Lifeは、テレビコマーシャルのみならず、「あらゆるお客様との接点で表現していく」とし、ホンダカーズのショールームに加え、名古屋を皮切りに全国7都市にてN for Lifeの世界観を表現した展示イベント、N for Lifeスペースを開催。また、「生活を豊かにするNグッズ」を全国のホンダカーズ店及びウェブサイト等でも購入出来る。
◇ N for Lifeでライフスタイル全体をサポート
さて、先代より“N”のブランディングを監修しているクリエイティブディレクターの佐藤可士和氏が、N-BOXのプロモーションにおいてもサポートする。佐藤氏はホンダが軽自動車をNというブランド名で進めていく決断した時点から関係しているという。
「“N”は『N360』のアイデンティティを継承。ホンダとしてとても大切な、ホンダのオリジンを背負っていくブランドだ。6年前に、従来の軽自動車よりも更に上の価値を提供していく戦略として、New Next Nipon Norimono、次の新しい日本を代表する様な乗り物にしていきたいという想いでキャンペーンを開始した」と振り返るのはその佐藤可士和氏だ。そしていま、「大変多くの方に評価され、Nは名実ともにナンバーワンのブランドになった」とコメント。
そして今回は、これまでのプロダクトブランディングから、ライフスタイル全体を含めてサポートする戦略が取られた。それがN for Lifeだ。
具体的な施策としては、プロダクト訴求をするための、プロダクト編のCMのほかに、Nのある楽しい生活、素敵な生活というものを描いたライフスタイル編も放映される。
また今回、キャンバスのボックスやブランケットをはじめ、色鉛筆やマグカップなど多くのNブランドグッズも作成された。佐藤氏は、「ライフスタイルブランドのイメージで、実際の商品のディレクションを行っている」という。
カタログについても通常のもののほか、フリーペーパーの様なものも作成され、「その中に、Nを使って豊かな生活を描いている多くのユーザーに登場してもらった。そのほか、特別なブランドサイトも用意し、そこでも多くのユーザーに出演してもらっている」と説明。
それら以外に、前述のN for Lifeの世界観を体験してもらえるスペースの展開など、「いままでとは少し違うN全体の世界観を共有、体感してもらえる新しい取り組みを行っていく」とした。
販売計画は月間1万5000台としており、引き続き高水準の販売を狙って…