スピットファイアは本物、CGなし!…映画『ダンケルク』ノーラン監督の主義

航空 エンタメ・イベント
『ダンケルク』 (c) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED.
『ダンケルク』 (c) 2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. ALL RIGHTS RESERVED. 全 8 枚 拡大写真

クリストファー・ノーラン監督が、第二次世界大戦最大規模の救出作戦を描く『ダンケルク』。見所のひとつが空撮シーンだ。なんと現存する英国戦闘機スピットファイアを実際に飛ばした、実写なのだ。ノーラン監督と撮影監督ホイテ・ヴァン・ホイテマはリアルな撮影こだわった。

ファリア役のトム・ハーディとコリンズ役のジャック・ロウデンが乗り込むスピットファイアは多くの観客の心を掴んでいる。劇中の2機が本物、1機が制作に5億円超を費やしたレプリカだ。本物は値がつかないだろう。ダンケルク撤退戦から77年を経て、スピットファイアが空を駆ける。

CGやデジタル処理によっていまの観客は様々なカメラアングルに慣れている、とノーラン。「重要だったのは、戦闘機と船の動きだった。空に戦闘機が飛び交い、海に船が突き進む。すべてを連動させる必要がある」。ノーランは、ダンケルクへ救出に向かう民間船ムーンライト号、敵のドイツ機に狙われる駆逐艦、さらにその上でドイツ機を狙うスピットファイアが交錯するシーンをワンショットで捉える、高難度の撮影に挑んだ。

機体やコクピットには大型のIMAXカメラを装着した。ノーランは戦闘機に並行する撮影用飛行機から指示を出す。撮影監督のホイテマは「狭いコックピットに座り、飛ぶ感覚をつかむ」ために何度も戦闘機に乗り込み、「すさまじい重力に耐え、方向感覚を失わないパイロットたちに対する尊敬の念を新たにした」という。ホイテマは高度300mを上下逆さまに飛んでいてもカメラに付きっきりだったそうだ。


<ストーリー> 舞台はフランスの海岸の街ダンケルク。ドイツ軍に追い詰められた英仏軍40万人が撤退を決断。若き兵士トミーと仲間たちは、絶体絶命の窮地からどうやって脱出するのか!? 民間船も参加して史上最大の救出作戦が幕を開けた……。

《高木啓》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  2. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  3. これで公道走行可能だと? BMW『M2 トラック・パッケージ』がニュルに出現!
  4. 「衝撃の価格」中国メーカーの大型3列シートSUVが話題に!「むしろ経営が心配」の声も
  5. 「復活まじうれし!」「全色欲しい」新型スズキ『GSX-R1000』発表に、SNSは話題沸騰!
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る