【ロータス 2018年型】日本市場の要望をもとに積極展開…専用モデルも

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ロータス・エリーゼ
ロータス・エリーゼ 全 16 枚 拡大写真

ロータスの正規輸入総代理店エルシーアイはロータスの2018年モデルを発表。そのうち特に徹底した軽量化を施した『エリーゼ』は日本のみの設定になるという。

エルシーアイ代表取締役社長の高橋一穂氏は、「ロータスはどんどん重く大きく大馬力方向に進みつつあったが、最近は本来のライトウェイト方向に回帰しており、モデルチェンジのたびにだんだん軽くなっていく」と現状を評価。

また、「為替の影響も多分にあるが、どんどん値上がりをして金額が高くなっていたので、今回本社とハードネゴシエーションして価格を下げる努力をした結果、エリーゼは500万円を切る496万8000円で提供出来た」とコメント。

そして、「メーカーとしては(車重を)軽くし、我々は低価格にシフトしていくことで、今後益々日本のマーケットで台数を増やせるのではないかと期待している」と述べた。

◇トップだった日本市場。ラインナップが豊富なことも特徴

ロータスにとって日本は重要な市場だ。最近アメリカに抜かれたものの、それまで日本市場はトップに位置していたのだ。ロータスカーズヘッドオブセールスアジア&ミドルイーストのライアン・ワトソン氏は、「我々が重要視しているのは、台数だけではなく、色々な種類のロータスを導入しており、きちんと販売しているということだ」という。

その特徴についてワトソン氏は、「日本にはAMGやポルシェ、BMWなど様々なスポーツカーが導入されている。しかし、ロータスは少し違っており、ブリティッシュネスでハンドビルド、軽量で個性的なスポーツカーという部分に日本人は共感してくれている」という。

更に、「日本のユーザーは技術面を含めて非常に細かいところまで理解している。その良し悪しについても判断出来、ロータスの基本面において日本のユーザーは理解し高評価だ」と日本市場について語る。

◇日本法人ではない強さ

また、エルシーアイのジャスティン・ガーディナー氏は英国ロータスカーズとエルシーアイとの関係について、一つの特徴があるという。「欧州メーカーは日本法人を作っており、全て本国メーカーからの指示で活動している。その一方我々はエルシーアイという会社であり、日本のマーケットやディーラーの要望のもとに活動しているという」という。つまり、「我々はメーカーとパートナーとして活動しており、メーカーの指示のもとで活動してるのではない」と説明。

その一例が今回発表されたエリーゼだ。「今回、500万を切るために我々のマージンやディーラーのマージンを下げ、かつエアコンやステレオなども外すことで、その価格を達成させた。こういうクルマがあれば日本のユーザーはとても喜ぶという我々の要望もと、日本のユーザーのために作ったクルマなのだ。こういったことは他の欧州メーカーではやらないだろう」と述べた。

最後にワトソン氏は日本市場に対し、「値段を含め日本に合うニューレンジを導入したので、再びアメリカを抜いて1位になってほしい」と期待をにじませた。

◇ディーラー展開とともにモータースポーツも積極的に活動

日本におけるディーラー網拡大についてワトソン氏は、現在18ある店舗を、「2018年度末までに25に増やす予定だ。2017年内にも2店舗オープンする」と明かす。

また、モータースポーツアクティビティも積極的に展開される。2009年から開催しているジャパンロータスデーは、2018年は9月2日、富士スピードウェイにて行われ、また、ナンバー付きワンメイクレース、ロータスカップジャパンは、2017年第5戦と6戦を同時にWTCC内で開催。「今年は15台でレースを行っているが、2018年は『エキシージ・スポーツ380』を導入し、380クラスを設定することで、全体で25台のエントリーを目指す。ジャパンロータスデーを含む年間6戦の開催を予定している」と、エルシーアイ広報の谷田恵美氏は積極的に活動していくことを語った。
今回、日本初公開したのはエリーゼのほか『エリーゼ・スプリント220』、『エキシージ・スポーツ380』、『エヴォ―ラ・スポーツ410』…

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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