【新聞ウォッチ】神戸製鋼のJIS認証20工場すべてを再審査、経産相が異例の指示

自動車 社会 行政
神戸製鋼所ホームページ
神戸製鋼所ホームページ 全 3 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2017年10月25日付

●本社世論調査、内閣支持上昇52% (読売・1面)

●東芝再建株主が懸念、臨時総会メモリ売却承認、「迷走」経営陣に批判相次ぐ (読売・3面)

●日産「ぶっちぎれ」CM自粛、永ちゃんが技術アピール (読売・8面)

●デンソーへの課税違法、追徴分12億円、国が逆転敗訴 (読売・38面)

●低速電気自動車ソニー独自試作 (朝日・9面)

●日産がセレナの新型HV発売へ、国内で来春(毎日・7面)

●景気「回復」に上方修正、2年3か月ぶり、車生産など好調 (産経・11面)

●神鋼審査20工場に拡大、経産相指示、JIS機関立ち入り (東京・3面)

●社説、カブはなぜ愛される (東京・5面)

●ベイ下剋上日本Sへ、クライマックスシリーズファイナルS (東京・25面)

●メキシコ工場計画縮小、トヨタ、米国増産で見直し (日経・2面)

●不正の芽摘む「失敗の科学」(日経・6面)

●高圧水素を供給新ステーション、ホンダが100か所、地方にも(日経・15面)

●日産系部品株価さえず、カルソニック、生産一部停止(日経・15面)

●中国の生産能力倍増、三菱自、100億円投資SUV増産(日経・15面)

ひとくちコメント

アルミニウム製品などのデータ改ざん問題で揺れる神戸製鋼所に対し、日本工業規格(JIS)の認証機関が、立ち入り審査する工場を全国で20拠点に広がることが分かったという。

きょうの各紙が「神鋼離れ加速懸念」(読売)や「神鋼20工場調査、経産省が要請、製造業への不信危機感」(朝日)などと大きく取り上げている。子会社のコベルコマテリアル銅管の秦野工場(神奈川県秦野市)は既に審査しており、新たに19工場を審査の対象となる。

新たに対象となる19工場は神戸製鋼の加古川製鉄所(兵庫県加古川市)や、アルミ製品のデータ改ざんをしていた真岡製造所(栃木県真岡市)などとしている。

世耕弘成経済産業相の指示を踏まえ、安全性を確認するため異例の厳しい措置とみられており、悪質であればJIS認証の取り消しもあり得るという。通期の業績見通しを撤回し、「未定」とするなど、再審査の結果次第では「業績への悪影響も懸念される」(読売)とも伝えている。

それはともかく、読売の世論調査では、先の衆院選で圧勝し、「森友・加計問題」でも「一点の曇りもない」と主張する安倍内閣の支持率が52%と11ポイントも上昇したそうだ。

百歩譲っても企業の”不正行為”を見逃すわけにはいかないが、それにしても、衆院解散・総選挙前に日産自動車を立ち入り検査した国土交通省といい、「商工中金」の不正融資に対する大量処分や神戸製鋼所の全工場を厳しく審査する経産省といい、”潔癖内閣”をアピールするにはこの上ない絶妙のタイミングでもあるが、そこまでやるかと思われる人も少なくないだろう。

《福田俊之》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  2. その名の通り1000馬力! 新型スーパーカー『ブラバス1000』発表、AMG GTのPHEVをさらに強化
  3. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  4. メルセデスベンツの主力SUV『GLC』、新型を9月に世界初公開へ
  5. 日産『エクストレイル』米国版が2026年型に、新グレード「ダークアーマー」設定
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る