【東京モーターショー2017】初のDSオリジナルモデル、DS7クロスバック発表

自動車 ニューモデル モーターショー
DS7クロスバック(東京モーターショー2017)
DS7クロスバック(東京モーターショー2017) 全 18 枚 拡大写真

DSブランドとして発足以降初のDSオリジナルモデルが発表された。それが東京モーターショーのDSブースに展示された『DS7クロスバック』だ。

◇DSコレクションの新たな宝石

DSブランドが日本で立ち上がって2年、「自動車業界に向けて、フランスのラグジュアリーの粋を実現するという我々の志をまさにいま展開している。我々は1955年のシトロエンDSから受け継いだ、革新と卓越を継続させていきたい。そこで今回DSコレクションに新たな宝石を付け加える」と述べるのはプジョー・シトロエン・ジャポン代表取締役社長のクリストフ・フレヴォ氏だ。それがDS7クロスバックなのである。

62年前の1955年に開催されたパリサロンで、圧倒的な存在感を持つクルマがデビューした。それがシトロエン『DS』だ。その後、20世紀を代表するクルマとして「世界中の人々に愛されてきた。まさにフランスのラグジュアリー、クラフトマンシップ、そして最先端で最高のテクノロジーの完璧な融合だ」とは、DSブランド統括責任者のエリック・アポッド氏の弁。このクルマは、「何百人もの有名人、セレブや政治家、ドゴール大統領を含めた国家元首に愛されてきた」という。

DS7クロスバックには「15の素晴らしいイノベーションが搭載されている」とアボット氏。その多くが、「走りの快適さに集中している」という。そのひとつは“DSコネクテッドパイロットだ。「完全なる自律走行に向けたステージ2の実力を備えている。またDSアクティブLEDビジョンは、インテリジェントなLEDヘッドランプだ」と述べる。このLEDヘッドランプは、駐車、市街地、郊外路、高速道路、悪天候の5つのシーンで最適化した照射モードを自動的に切り替える。そのほか自動でロー/ハイビームの切り替え、ステアリング操作に同調して照射方向を変えるディレクショナルヘッドライトも装備している。

そしてシトロエンDSに素晴らしい乗り心地を与えていたハイドロニューマチックサスペンションに倣い、DS7クロスバックには、DSアクティブスキャンサスペンションが採用された。「21世紀のサスペンションだ」とアボット氏はいう。この技術はカメラセンサーを用い、車両の5から20m 前方までの路面状況をスキャンし、その情報を元にダンパーを四輪独立で電子制御。常にダンピングを調整し続けることで、高い快適性を提供するという。

搭載されるエンジンは、225psのガソリンエンジンと180psのディーゼルエンジンで、最新のアイシン製8速オートマチックが組み合わされる。その後、「全く新しいプラグインハイブリッド、300psを発揮する四輪駆動モデルもバリエーションとして広げていく」とアボット氏は述べた。

◇シトロエンDSのイメージを未来永劫伝えるために第2章がスタート

DS7クロスバックについてプジョー・シトロエン・ジャポン広報室の八木亮祐氏は、「DSブランドの第2章だ」と位置付ける。これまでのDSブランドのクルマはベースモデルがあったが、DS7クロスバックはエクステリア、インテリアデザインを含めDSオリジナルであることを踏まえてのこと。エンジンもいまのところこのクルマのみ225ps仕様だ。つまり、「新しいDSがここから出発するということをうたうためにこのモデルが作られた」という。

SUVタイプとなったのは、「セグメント的に人気であるということと、タイミングもあった」。DSは今後1年に1車種ずつ出していくことを宣言しており、現在予定されているのは、「3つのSUVと3つのセダン(3BOXセダンやファーストバック風も検討されている)が含まれている」とした。

そして、DS7クロスバックは、「フランス流のクラフトマンシップ、革やデザインなどとともに、PSAの中でADASが最も充実している。そういうハイテクとの組み合わせが特徴だ」。さらに、「DSのヘリテージを前面に出したいと、アクティブスキャンサスペンションも採用。これはかつてのDSがテクノロジーで知られていたことを踏まえ、カッティングエッジテクノロジーのようなものを採用したい。1955年に始まったDSのイメージを未来永劫伝えていくのに相応しいクルマは何かということを考えて作られた最初のクルマだ」と語った。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  2. 車検NGの落とし穴!? シート交換で絶対に知っておくべき新ルール~カスタムHOW TO~
  3. “プチカスタム”でサマードライブの楽しさをブーストアップ![特選カーアクセサリー名鑑]
  4. メルセデスベンツ車だけに特化!走りを静かにする「調音施工」認定店が埼玉県三郷市にオープン
  5. トヨタの大型ピックアップトラックの逆輸入に期待? 新型発表に日本のファンも熱視線
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る