【スーパーフォーミュラ 鈴鹿テスト】ホンダ育成の若手、松下信治&福住仁嶺が2日目6-7番手タイム…首位は中嶋一貴

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#41 松下信治は2日目の全体6番手、新顔のトップタイムをマーク。
#41 松下信治は2日目の全体6番手、新顔のトップタイムをマーク。 全 8 枚 拡大写真

7日、スーパーフォーミュラ(SF)鈴鹿テストは2日目(最終日)を迎え、ホンダの育成選手として近年は欧州のフォーミュラレースを戦ってきた松下信治と福住仁嶺がこの日の新顔勢1-2タイムを記録し、全体でも6-7番手となった。全体トップタイムは中嶋一貴がマークしている。

初日に続き、鈴鹿サーキットは晴れ/ドライのコンディション。この日も当初予定2時間の走行セッションが2回、10時30分と14時から実施された。前日段階で29人だったエントリーリストに、今季はDANDELIONで参戦していた伊沢拓也がNAKAJIMA(64号車)から加わって、今回テストの参加ドライバー総数は30人の大台に到達。

さらには2回目のセッション途中から“飛び入り”のかたちで今季FIA-F2シリーズ3位のオリバー・ローランドがTEAM LEMANSのマシンで走行か、というシーンもあった。残念ながらドライビングポジションを合わせることができずに断念、“31人目のドライバー”は誕生しなかったが、こういった出来事からも“F1の次に速いフォーミュラ”であるSF、その国際的な注目度と認知度の高まりが実証される格好となっている。

初日のみ走行の選手もおり、2日目にコースインしたのは21人。そのなかでトップタイムをマークしたのは2012&14年チャンピオンの中嶋一貴(#37 VANTELIN TEAM TOM'S/エンジンはトヨタ)だった。2回目のセッション終盤、15分の延長下で多くのマシンがソフトタイヤを履いてアタックしたなか、一貴もソフトで1分36秒089をマークしている。

2日目の2番手には、1回目のセッションで首位だった塚越広大(#10 REAL RACING/ホンダ)がその時の1分36秒143でつけた。3~5番手タイムは2回目のセッションでベストをマークした野尻智紀(#40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING/ホンダ)、山本尚貴(#16 TEAM MUGEN/ホンダ)、小林可夢偉(#18 KCMG/トヨタ)。

今季レギュラー陣がさすがの力を見せているが、新顔(今季非レギュラー組)のなかではホンダの若手育成ドライバーとして近年は欧州のフォーミュラレースを戦ってきた注目の2人、松下信治(#41 DOCOMO TEAM DANDELION RACING/ホンダ)と福住仁嶺(#15 TEAM MUGEN/ホンダ)がこの日の1-2で、全体でも6~7番手のタイムとなった。

2回目のセッション中、あくまで途中経過ながらも松下~福住の順でしばらくセッション1-2を占める場面もあり、最終的には松下が1分36秒475、福住が1分36秒621のベストを最終盤に刻み、上述した順位状況となっている。トップ一貴との差は松下が0.386秒、福住が0.532秒。

松下信治(のぶはる/24歳)は、FIA-F2が旧名のGP2だった時期を含めて直近3シーズンに参戦、来季の日本復帰=SF初参戦が濃厚視される存在だ。

走行終了後にF2との違いを松下に聞くと、「SFの方がダウンフォースはすごく高いので、そこに対してドライビングを変えていく必要がありました。ダウンフォースのことを含めて、タイヤもSFの方がグリップしますし、寒い時期なので(エンジン性能や空力効果も上がり、自分以外の選手も含めて)かなり速いタイム(次元)で走っていたんだと思います」との実感を語ってくれた。

タイム、順位に関しては「常にチームメイト(野尻)にコンマ2秒くらい負けている状況だったので、そこはちょっと課題ですね。ドライビングで詰められるところだと思うので、これから(データを)見ていきます」。この日の“僚友”はSF優勝経験者、ポールポジション獲得経験もあり、チーム在籍も長い野尻だ。強敵相手のコンマ2秒差にも松下は納得してはいない。

松下の来季についてはまだ決定しておらず、もちろん彼だけの意向で決まるものでもないと思うが、SFは有力な選択肢? と問うと「そうですね。(参戦するなら)いいチームで走りたいです。ここ(DANDELION)はすごくいいチームだと思いました」。楽しみな新人となりそうだ。

福住仁嶺(にれい/20歳)はF2直下のGP3をここ2シーズン戦ってきて、先日F2のテストにも参加した背景等を考えると、F2に進む公算が高いといえよう。「来季(の活動)がどうなるかはわかりませんが、今回のSFテスト参加では吸収することも多かったですし、自分のスキルを上げることができたと思います」と語る福住、彼の来季にも期待したい。彼らにはホンダのF1ドライバーという明確な目標がある。今季欧州F3に参戦した牧野任祐(ただすけ)を併せた“ホンダ若手3羽ガラス”の切磋琢磨は、これからも続いていくことだろう。

2018年のスーパーフォーミュラは4月に開幕する。それより1カ月と少し前、鈴鹿サーキットのファン感謝デー(18年は3月10~11日)の直後にシーズン最初の公式合同テストが同地にて実施されるのが通例だ。そして2月にはトヨタ、ホンダ両軍のドライバーラインナップも確定するはずだが、果たしてどんな新季陣容となるのか。激しい戦いが予想されるストーブリーグは年を跨ぎつつ本格化する。

《遠藤俊幸》

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