【ホンダ スーパーカブ 試乗】「一家に一台どうぞ!」と言いたくなる頼もしさとお洒落感…佐川健太郎

モーターサイクル 新型車
ホンダ スーパーカブ
ホンダ スーパーカブ 全 15 枚 拡大写真

新型『スーパーカブ』は庶民の日常の足として、また“働くバイク”として日本の経済成長を支えてきた超ロングセラーモデルだ。2018年で誕生60周年を迎えるというから、人間なら還暦に当たる。そして世界販売台数1億台の快挙。節目となる今回の新型「スーパーカブ50/110」のフルチェンジにおいては、原点に立ち返りつつも一貫した継承と進化が図られた。

【画像全15枚】

50と110は基本的に共通の車体とデザインが与えられている。レッグシールドからリヤフェンダーつながる美しいS字ラインや丸型ヘッドライトなど初期型を思わせる曲線基調に戻りつつも、LED化するなど洗練されたデザインが特徴だ。カラーリング以外の違いを探すとすれば、前後フェンダーの白いステッカーとナンバープレートの色ぐらいか。

跨ってみるが、シートの前からさっと足を回せる乗り降りのしやすさはカブならでは。そして大きな荷台はどれだけ荷物を載せられるのか楽しみになる。背筋を伸ばしてヒザも直角に曲がる自然なライポジは実は人間工学的にも楽な姿勢であり、クッションが改良されたシートの乗り心地も快適だ。
ホンダ スーパーカブ110
カブの空冷4スト単気筒エンジンは極低速から粘り強いトルクが持ち味だが、新型では回転がよりスムーズで扱いやすくなった。ピストンやシリンダー、カムチェーンなどを含む大幅な改良やカートリッジ式オイルフィルターの新設などにより、耐久性と静寂性も高められている。新排ガス規制をクリアしつつもリッター100km(110は60km)を超える燃費も健在だ。また、カブの特徴的な自動遠心クラッチと4速ロータリー式シフト機構もシフトドラムをニードルベアリングで支える新方式となり、操作感もより軽く滑らかになった。

50は原付免許で乗れることも含めて、とにかく手軽に乗り回せるのが利点。自転車感覚で駐輪できて小回りが利く上に、前後17インチホイールやテレスコピック式正立フォーク、スイングアーム式ツインショックという本格的な足まわりのおかげでコーナリングも安定感がある。そこがスクーターとの乗り味の違いだ。
ホンダ スーパーカブ50
110は50に比べると明らかにパワフルで、50のように頻繁にシフトアップしなくてもワンギヤでけっこう引っ張れるので走りに余裕がある。2倍以上のトルクに加え、タイヤサイズが前後とも太くなっていることも安定感につながっていると思う。クルマとの混合交通でもストレスなく走れる機動力も魅力だ。また、50と110共通の前後ドラムブレーキは穏やかな効きだがロックしづらく安心感のあるフィーリングだった。

50は通勤・通学など街乗りメイン、110ならちょっと足を伸ばしてワンデーツーリングなども楽しめそうだ。タフな走りと燃費の良さはそのままに、信頼性と扱いやすさがアップし、さらにデザインがお洒落になった新型スーパーカブ。まさに「一家に一台どうぞ!」と言いたくなるほど、便利で頼もしい乗り物だ。
■5つ星評価
パワーソース:★★★★★
ハンドリング:★★★★
扱いやすさ:★★★★★
快適性:★★★★
オススメ度:★★★★★

佐川健太郎|モーターサイクルジャーナリスト
早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。(株)モト・マニアックス代表。バイク動画ジャーナル『MOTOCOM』編集長。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。

《佐川健太郎》

佐川健太郎

早稲田大学教育学部卒業後、出版・販促コンサルタント会社を経て独立。編集者を経て現在はジャーナリストとして2輪専門誌やWEBメディアで活躍する傍ら、「ライディングアカデミー東京」校長を務めるなど、セーフティライディングの普及にも注力。メーカーやディーラーのアドバイザーも務める。(株)モト・マニアックス代表。「Yahoo!ニュース個人」オーサー。日本交通心理学会員。MFJ公認インストラクター。

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