大荒れの宗谷本線で排雪列車が脱輪…氷雪への乗上げが原因か?

鉄道 企業動向
脱輪した現場。
脱輪した現場。 全 2 枚 拡大写真

12月25日から翌日にかけて、北海道内は、灯台がへし折られるほど猛烈に発達した低気圧の影響を受け、本日12月27日も宗谷本線(旭川~稚内間)の名寄駅(名寄市)以北が運行を見合わせている。そんな宗谷本線で、12月26日、排雪列車が脱輪する事故が発生している。

JR北海道が同日に行なった発表によると、発生箇所は南稚内駅(稚内市)構内の旭川方にある「抜海(ばっかい)道路踏切」で、11時45分頃、稚内駅へ向かっていた列車の前部が脱輪したという。

この排雪列車は、DE15形ディーゼル機関車の前後に「ラッセルヘッド」と呼ばれる除雪装置を取り付けたもので、フランジャ、アイスカッター、側翼装置を装備している。

フランジャは線路内の氷雪をレール面以下まで排除するもの、アイスカッターはレール内側の氷雪を排除するもので、翼のような形をした側翼装置は、広げることでレール横の氷雪を排除する。乗務員はこれらの装置を巧みに制御することで排雪作業に当たっている。ラッセルヘッドは排雪を必要としない季節には取り外すことが可能だ。

今回脱輪したのは、稚内方のラッセルヘッドで、踏切通過時に氷雪に乗り上げたことが原因であると推定されている。

ラッセルヘッドを装着できるDE15形は1967年に登場。JR北海道の主要在来線区では現在も排雪列車の主力として活躍しているが、近年では、JR東日本の軌道排雪で実績があるENR-1000形という除雪機械が試験導入されており、その結果次第では、将来的に置き換えられる可能性もある。

《佐藤正樹(キハユニ工房)》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. そのホイール、何年使ってる? 知られざるアルミホイールの寿命と見極め術~カスタムHOW TO~
  2. 2人乗りの特別なトヨタ『シエンタ』登場に「日本一周したい」「こういうの欲しかったんだよ」など反響
  3. ファン必見!『ミニGSX-R』は1000台注文あれば販売される!?「鈴鹿8耐」最注目の“スズキの隠し球”
  4. フォード『ブロンコ』が60周年、初代をオマージュした記念パッケージが登場
  5. ダンロップのオールシーズンタイヤが安く買えるようになる?…独占禁止法の疑い
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る