スピーカーのタイプを解説…音が良くなる[交換のススメ]

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市販スピーカーの一例。DLS・RC6.2。
市販スピーカーの一例。DLS・RC6.2。 全 1 枚 拡大写真

クルマの中で、今よりも“良い音”で音楽を楽しみたいと思っている方たちに向けて、「スピーカー交換」をおすすめする短期集中連載をお届けしている。今回は、「スピーカー交換」をすることで音が良くなる理由解説の続きと、さらにはタイプ解説までを行っていく。

■“パッシブクロスオーバーネットワーク”の存在も、音には大きな影響をおよぼす。

前回は、「スピーカー交換」をして音が良くなる第1の理由として、純正スピーカーには十分なコストがかけられていないからだと説明した。さらに、純正スピーカーが“フルレンジ”タイプだった場合には、「スピーカー交換」を行うことで高音再生のスペシャリストである“ツィーター”を加えることができること、そして“セパレート2ウェイ”スピーカーに換えれば音場を上げられることを解説した。

では、愛車の純正スピーカーが“セパレート2ウェイ”タイプだった場合はどうだろうか。当然ながら、純正スピーカーが“セパレート2ウェイ”だったとしても、市販スピーカーに交換すれば、ガラリと音を変えられる。

その理由の1つ目は先にも説明したとおり、純正スピーカーには十二分なコストがかけられていないから、だ。純正“セパレート2ウェイ”スピーカーでは“ツィーター”が設定されている分、純正“フルレンジ”スピーカーよりも音が良くなる傾向があるが、市販スピーカーはそれよりもさらに性能が高い。その分の上積みは、当然ある。

そしてもう1つ、見逃せない要因がある。それは、“パッシブクロスオーバーネットワーク”の有る無し。交換するスピーカーが「パッシブクロスオーバーネットワーク”付きであれば、音が良くなる伸びシロはさらに大きくなる。

“パッシブクロスオーバーネットワーク”とは音楽信号を帯域分割するパーツなのだが、純正“セパレート2ウェイ”スピーカーには、ドアに取り付けるスピーカーに対しては多くの場合、“パッシブクロスオーバーネットワーク”が使われていない。“ツィーター”はこれを使わないと壊れてしまうので、純正スピーカーにおいても中低音をカットするパーツが組み込まれているが、“ミッドウーファー”には高音の信号が入れられても壊れることはないので、“フルレンジ”で鳴らされている場合がほとんどなのだ。

■“パッシブクロスオーバーネットワーク”の効果で、よりクリアなサウンドが得られる。

しかし、“ミッドウーファー”に対しても、“パッシブクロスオーバーネットワーク”を用いたほうが音には有利だ。高音の信号が入って来なくなれば負担が減り、良い仕事がしやすくなる。

さらには、音がダブらない、というメリットも得られる。もしも“ミッドウーファー”が“フルレンジ”で鳴らされると、高音が“ツィーター”と“ミッドウーファー”の両方から聴こえてくる。異なった場所に取り付けられているそれぞれのスピーカーから同じ音が発せられると、クリア感や音のリアルさは良くない方向にシフトするのだ。

というわけで、純正スピーカーが“セパレート”タイプだったとしても、市販スピーカーに交換して音が良くなる伸びシロは、十二分に確保されている。

さて、純正スピーカーから市販スピーカーに換えることで音が良くなる理由をご理解いただけたと思う。ここで一旦、話を整理しておきたい。

市販スピーカーには、タイプ違いがある、ということを確認しておきたいと思うのだ。

まず最初の分岐点が、“フルレンジ”タイプか、“セパレート”タイプか、だ。高音の再生を担当する“ツィーター”と“ミッドウーファー”が一体化しているのが“フルレンジ”タイプである。実際は“2ウェイ”だが、見た目上は1つのスピーカーユニットで全帯域が鳴らされることになる。なおこのタイプは別名、“コアキシャル”スピーカーとも呼ばれている。

■“パッシブクロスオーバーネットワーク”のタイプ違いにも要注目!

なお、“コアキシャル”スピーカーは、音の出どころが1箇所なので、音がまとまりやすいというメリットを持っている。また、取り付け性が高いことも利点だ。しかし前回にも触れたように、足元のスピーカーで全帯域を鳴らすよりも、“セパレート2ウェイ”を選び“ツィーター”を高い位置に付けたほうが、音像を高い位置に上げやすい。その点が支持されて、現代のカーオーディオにおいては、“セパレート2ウェイ”スピーカーのほうが人気が高くなっている。

さらに、“セパレート2ウェイ”スピーカーの中でもタイプ違いが存在している。“パッシブクロスオーバーネットワーク”に違いが出てくるのだ。

まず、ミッドウーファーにはこれを使わないモデルがある。取り付け性が重視されるからだ。しかしながら音質性能的に有利なのは、これが用意されているモデルである。

続いて、サウンド調整機能が付いているか否かの違いもある。上級機になるほど、“パッシブクロスオーバーネットワーク”が機能的になっていくのだ。主には、“ツィーター”のレベル調整ができるようになる。

さらには、“バイアンプ接続”が可能か否か、という違いもある。

通常の“パッシブクロスオーバーネットワーク”では入力は1ch分だけなのだが、“バイアンプ接続”が可能なモデルでは、“ツィーター”と“ミッドウーファー”それぞれに専用の入力端子が用意されている。この機構を使うと、スピーカーの能力が1ランク上がったかのように音が良くなる。ただし、パワーアンプのch数が多く必要になる等、使いこなす難易度は上がるので、必ずしもこの機構を活用しなければならない、ということない。しかしながらおいおいさらなる音質向上を体験したいと考えるならば、“バイアンプ接続”が可能なスピーカーはおすすめ度が高くなる。5、6万円クラスのモデルあたりから、これに対応するモデルが出てくる。参考にしていただきたい。

今回はここまでとさせていただく。次回は、グレード違いについてさらに詳しく解説していく。お楽しみに。

“音が良い”って素晴らしい!『スピーカー交換」のススメ! 第2回「タイプ解説」

《太田祥三》

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