東京急行電鉄(東急)は1月9日、国土交通省関東運輸局に対して、有効期間1年(12カ月)の定期乗車券(定期券)を発売するための、鉄軌道旅客運賃の設定認可申請を行なったと発表した。3月17日からの発売を予定している。
東急の定期券は、これまで1・3・6カ月用が設定されていたが、定期券の発売が集中する多発期に売り場の混雑を緩和するため、1年用を発売することになった。有効期間が長期になるため、購入回数が減少し、定期券利用者の利便性向上にもつながるとしている。
対象となるのは、他社線連絡定期券を除く東急線内の定期券。発売額は1カ月用を12倍にした額を1割引としたもので、10円未満の端数は切り上げる。
これにより発売額は、最短ゾーンの1~3kmで通勤用が4万6440円、通学用が1万9880円。最長ゾーンの51~56kmで通勤用が18万5330円、通学用が7万8630円となる。
また、均一運賃制を採用しているこどもの国線(長津田~こどもの国間)は通勤用が6万1350円、通学用が2万6250円。世田谷線(三軒茶屋~下高井戸間)は通勤用が5万7140円、通学用が2万8410円となる。
有効期間が1年となる定期券は、青森県の弘南鉄道で通学用が発売されているが、大手私鉄、しかも通勤用を含めてとしては、東急が初となる。