【グッドイヤー ベクター4シーズンズ 試乗】交換時期や保管場所の悩みから開放される…丸山誠

試乗記 国産車
グッドイヤー ベクター4シーズンズハイブリッド
グッドイヤー ベクター4シーズンズハイブリッド 全 16 枚 拡大写真

今シーズン、北海道から東北地方の日本海側は大雪となった。爆弾低気圧の影響で、年末からの積雪量はかなり多い。

このような降雪地域はスタッドレスタイヤを選ぶことになるが、東京から西の非積雪地域のユーザーは、スタッドレスタイヤに履き替えるか悩む人も多い。スノーボードやスキーなどのウインタースポーツを楽しみたいが、普段はサマータイヤ並みのハンドリングが欲しい人もいるだろう。

こうした悩みを一気に解決してくれるのが、グッドイヤーのオールシーズンタイヤ『ベクター4シーズンズハイブリッド』。その名のとおりオールシーズンで使用でき面倒な履き替え作業が必要ない。

東京在住の筆者も以前は12月にスタッドレスタイヤに交換し、4月上旬にサマータイヤに戻すというローテーションだった。油圧ジャッキと電動インパクトレンチを使って4本を30分ほどで交換していたが、現在は機材が同じでも体力が弱くなって1時間ほどかかるようになってしまった。

タイヤ交換は意外に体力が必要だし、ショップに頼むと交換だけで5000円前後かかる場合もある。履き替える必要がないというのはかなり楽だし、突然の降雪に対処できる。なにしろ履きっぱなしなわけだから、交換時期に悩む必要がない。

タイヤショップやカーショップの一部ではタイヤを保管するサービスもあるが、それなりの費用が必要だし、トランクルームを借りても年間1万円前後かかることもある。特にマンション住まいの方は保管場所に困っているはずだ。

マンションではベランダは共用部分に指定されている場合があり、避難経路になっていればタイヤを置くことはできない。また、奥さんからベランダに置くなと叱られることもあるだろう。こうした悩みを一気に解決してくれるのがベクター4シーズンズハイブリッドだ。

このタイヤはスタッドレスに迫る性能を確保しながら、乾燥路でのハンドリングがいいのが特徴。高速道路での車線変更でもしっかりした手ごたえがあり、ステアリング操作に対して応答遅れが少ない。トレッドのブロック剛性が高いため急なレーンチェンジでも腰砕け感がないため安心してドライブできる。

これはトレッドデザインの3Dワッフルブレードが互いに支えあうためで、乾燥路でのブロックの倒れ込みを防いでいる。従来もオールシーズンタイヤは存在したが、乾燥路でのハンドリングにしっかり感がないなどの不満点があった。ベクター4シーズンズハイブリッドはサマータイヤに近いフィールだ。

ポイントとなる雪道でのトラクション性能とハンドリングもいい。特に圧雪路はスタッドレスタイヤとほぼ同じトラクション性能。圧雪路のカーブではスタッドレスタイヤと比べると曲がり出しの反応がやや遅いが、横方向のグリップ力も満足できるレベルだ。

古いオールシーズンタイヤを知る人は、道路の通行規制に対応できないと思っている人も多い。以前のオールシーズンはM+Sだけの表記で、これでは冬用タイヤとは認められず、高速道路規制で“滑り止め防止”が求められたときには通行できない。

ベクター4シーズンズハイブリッドは、M+Sに加えて「SNOW」の文字がサイドウォールに刻まれている。日本で冬用タイヤとして認められている証明で、スタッドレスタイヤと同じ扱いになる。

大雪などでのチェーン規制では、スタッドレスタイヤでもチェーンの装着が必要だから、こうした規制時にも差がない。ただし氷結路はスタッドレスタイヤのほうがグリップ力は高い。アイスバーン以外はこのタイヤで対応可能。泥や砂地でもグリップ力が高いため、キャンプなどのアウトドアでも安心だ。

タイヤ交換や保管に悩んでいる人や今シーズンでスタッドレスタイヤの寿命がなくなってしまった人は、この春にベクター4シーズンズハイブリッドに履き替えるのもいいだろう。

丸山 誠|モータージャーナリスト/AJAJ会員
自動車専門誌やウェブで新車試乗記事、新車解説記事などを執筆。キャンピングカーやキャンピングトレーラーなどにも詳しい。プリウスでキャンピングトレーラーをトーイングしている。

《丸山 誠》

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