女性レーサー井原慶子さんが抱く「車文化」の次の段階【新聞ウォッチ】

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アジアン・ルマンシリーズ開幕戦での井原慶子
アジアン・ルマンシリーズ開幕戦での井原慶子 全 2 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2018年1月16日付

●コンビニ&αで集客、自転車シェア、ジム併設(読売・3面)

●フォードEV投資拡大、1.2兆円「40モデル電動化」(読売・8面)

●みずほ「証券」抜てき、EG社長交代、酒井氏「異例」頭取未経験(読売・9面)

●車生産米国内に回帰、北米ショー開幕、NAFTA見直し影響不透明(朝日・3面)

●ENEOS統一来年6月までに、セルフは新ブランド「EneJet」(朝日・7面)

●スバル、世界生産減へ、18年計画7年ぶり前年割れ(朝日・9面)

●トヨタとパナソニックがHV用電池増産、宮城で20年稼働目指す(朝日・9面)

●リレーおぴにおん、クルマの世紀、クルマ文化前に進めるのは女性、国際レーシングドライバー井原恵子さん(朝日・15面)

●車の技術「金」サポート、チェアスキー作りに挑んだトヨタ(毎日・22面)

●次世代投資へ親子上場、ソフトバンク(日経・3面)

●三菱自動車、EV販売で先手、ベトナムと研究で覚書(日経・11面)

●アコード受賞、カー・オブ・ザ・イヤー(日経・13面)

●神鋼改ざん、米で火種、運輸省など、安全性確認、GMなど29社に報告要請(日経・15面)

●インド工場で増産、横浜ゴム、生産能力6割増(日経・15面)

ひとくちコメント

洪水のごとくあふれ出る情報を読み比べるのは大変なことだが、発表記事はともかく、コラムやインタビューなどの独自企画物には読みごたえのあるものも少なくない。

朝日の「オピニオン」欄に「リレーおぴにおん」という各界のご意見番のコラムがあるが、年が明けてからは「クルマの世紀」をテーマに、著名人が思い思いの意見を載せている。第1回ではTBSアナウンサーの皆川玲奈さんが「どこまでも、操るのは人間」とのタイトルで自分らしいクルマへのこだわりと自動運転などについての考え方を述べていたが、きょうの2回目は、国際レーシングドライバーの井原慶子さんが登場。

「10代まで車に興味はなく、免許も持っていませんでした。ところが大学時代、モデルの仕事でレースクイーンとして初めてサーキットに行き、すっかりレースに魅了されてしまいました」と、クルマとの出会いを紹介、さらに、「ドライバーは速さを追い求めるだけでなく、自分の命や巨額のお金など、色々なものを背負って車を操る。ネジ1本の緩みが生死を分けるメカニックも含め、だれもが本気」などと、世界耐久選手権(WEC)で女性初の表彰台を射止めた体験談などを披露。

「車文化 前に進めるのは女性」の見出しにもなっているように、「人間の移動は『速く・遠くへ』から『ゆっくり・近くへ』に軸足が移る」として、「その時、モビリティーが人に喜びを与えて生活を豊かにするには、女性の視点が不可欠」と言い切る。

過酷なレースを多く経験している井原さんだけに説得力がある。だが、自動車業界に目を向ければ、「初の女性役員誕生」とか「女性スタッフで新型車を開発」などの見出しが紙面におどるうちは、井原さんが抱く「次の段階」はまだまだ先の話か。

《福田俊之》

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