クロスオーバーでローカットを使いこなす[サウンドチューニング大辞典]

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品
サブウーファーとフロントスピーカー間の「クロスオーバー」調整が可能ならば、それを活用してフロントスピーカーの重低音をカットすると、サウンドをすっきりとさせることが可能となる。
サブウーファーとフロントスピーカー間の「クロスオーバー」調整が可能ならば、それを活用してフロントスピーカーの重低音をカットすると、サウンドをすっきりとさせることが可能となる。 全 1 枚 拡大写真

カーオーディオでは、「サウンドチューニング機能」を上手に活用することで、聴こえ方をガラリと変えることが可能だ。その仕組みや運用方法を解説している当コーナー。現在は「クロスオーバー」をテーマにお贈りしている。今週からはいよいよ、使い方解説に入っていく。

今回は、お使いのAV一体型ナビ等に、「サブウーファー出力」が備わっている場合の「クロスオーバー」の使い方について解説していく。もしも「サブウーファー出力」が備わっていたら、サブウーファーとフロントスピーカー間の「クロスオーバー調整」が行えるようになっているはずだ。

それが可能であったら、サブウーファーを導入していなくても、これを使いこなしたい。これを操作することで、ドアに装着してあるスピーカーの低域をカットすることが可能となり、それによって聴こえ方を改善することができるのだ。

そのメカニズムは以下のとおりだ。ドアに装着してあるスピーカーは、サイズ(口径)的な問題から、重低音の再生があまり得意ではない。使用するスピーカーのタイプにもよるが、例えば50Hz以下とか、場合によっては80Hzあたりから下側を、キレイに再生できていないことが有り得ている。スピーカーが純正のままであれば、重低音をキレイに再生できていない可能性はさらに高まる。

このように、もしも濁った重低音を発しているのなら、「クロスオーバー」を使ってその部分をカットしてやると、サウンド全体をすっきりさせることが可能となる。せっかく再生されている音をカットしてしまうのはもったいないように思われるかもしれないが、音が濁っているのなら、むしろ思い切ってなくしてしまったほうが良い場合が多いのだ。

さらに、音量を上げたときにビビリ音がする、というときにも、フロントスピーカーの「ローカット」を上手く使うと、ビビリ音を減らせる可能性が出てくる。鉄板をビビらせるのは主に低音だ。それをカットすることで、ビビリ音の原因を減らすことができるのだ。

「クロスポイント」と「スロープ」をいろいろと変えてみて、低音の残り具合と、サウンドのすっきり感、ビビリ音の減り方のバランスを取っていこう。

今週は以上とさせていただく。次週も「フロントスピーカー」と「サブウーファー」間の「クロスオーバー」について解説していく。お楽しみに。

【サウンドチューニング大辞典】第2章「クロスオーバー」その4「ローカットを使いこなす」

《太田祥三》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新世代MINI『クーパー』と『エースマン』に全身ブラックの「モノクローム」登場
  2. 「鈴鹿8耐」最注目のヤマハ車は完全新作の『YZF-R9』! 150万円を切るなら「ブレイクの予感」しかない
  3. 日産『リーフ』新型発売にスタンバイ、家庭用充電器や太陽光パネル設置支援、米国でサービス開始へ
  4. もしも「タイプ992」が初代911をオマージュした世界線だったら…? ウクライナのデザイナーが再解釈
  5. 新型アウディ『Q3』のインテリアを公開、「コラム式シフト」と新デジタルコックピットが目玉に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る