信号待ちのクルマに突っ込んできたのは酒酔い運転の警官---自分で判断できない

自動車 社会 社会

信号待ちのトラックに対して追突してきた乗用車の運転者は警官だった。人的被害は無かったが、警官からは高濃度のアルコール分が検出され、酒酔い運転の現行犯で逮捕されている。

☆☆☆

1日午前0時55分ごろ、埼玉県上尾市内の国道17号を走行していた乗用車が信号待ちの前走車へ追突。弾みで隣車線のクルマにも衝突する事故が起きた。警察は運転していた警官の男を酒酔い運転の現行犯で逮捕している。

埼玉県警・交通捜査課と上尾署によると、現場は上尾市本町3丁目付近で片側2車線の直線区間。走行中の乗用車は信号待ちで停車していた中型トラックに追突。弾みで路外に逸脱し、隣車線の乗用車にも衝突するなど、車両3台が関係する多重衝突に発展した。

3台の車両は小破したが、トラックを運転していた群馬県伊勢崎市内に在住する36歳の男性と、衝突被害を受けた乗用車を運転していたさいたま市中央区内に在住する43歳の男性にケガはなかった。追突側の乗用車を運転していた上尾市内に在住し、県警本部・警備部公安1課に所属する30歳の巡査部長の男にもケガはなかったが、呼気1リットルあたり0.9ミリグラムという高濃度のアルコール分を検出したことから、警察は道路交通法違反(酒酔い運転)の現行犯で逮捕している。

男は前日夕方に退勤した後、自宅で日本酒などを飲んでいたことを認めている。買い物に行く最中に事故を起こしていた。警察ではアルコールの影響が事故につながったものとみて、事故発生の経緯を詳しく調べている。

☆☆☆

呼気検査によって出てきたアルコール分「呼気1リットルあたり0.9ミリグラム」というのは、酒気帯び相当量として摘発対象となる値(同0.15ミリグラム)の6倍にあたり、一般的に現場で使われる検知キットで測ることのできる最大値とされる。アルコール耐性による個人差はあるものの、この値に達していると「客観的に見ても酒に酔っているような状態であり、とても運転できるようなものではない」ということになるが、「自身ではその判断すらできなくなる危険な数値でもある」のだ。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 狭い道! 制限1.3m、通れる車がなくなった都市計画?…東京都世田谷区
  2. 車内が即ネット空間に! 新型USB型Wi-Fiルーターがドライブを変える[特選カーアクセサリー名鑑]
  3. 「発売はいつ?」ヤマハの新型スーパースポーツ『YZF-R9』、国内導入を待ち望む声続々
  4. 「最初からこれが欲しかった」レクサスの特別な『LBX MORIZO RR』限定発売に、SNSで反響
  5. 【スズキ ジクサー250 試乗】250ccでダントツにリーズナブル! この手軽さと奥深さはスズキ随一の仕上がりだ…伊丹孝裕
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る