2018春闘、ベア「理解」と「慎重」の攻防---トヨタなど労使交渉が本格化[新聞ウォッチ]

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2018年2月22日付

●追い抜き女子「金」日本冬季最多メダル(読売・1面)

●自動車大手賃上げ慎重、労使交渉トヨタ「すでに高水準」(読売・8面)

●ガソリン価格、22週ぶり下落(読売・9面)

●新トップ2018、三菱電機。杉山武史社長、技術者出身、行動力が持ち味(朝日・10面)

●セブン&アイ、1万人に時差出勤,柔軟勤務、負担軽く(日経・1面)

●「働き方改革」足踏み、厚労省、裁量労働延期を検討(日経・3面)

●独ボッシュがライドシェア、車所有減に危機感、部品最大手が動く(日経・15面)

●タカタの再建案、大詰め、米中核子会社、裁判所が承認(日経・15面)

●ホンダ、二輪専売店4割増に、春に刷新、20年に200店へ(日経・17面)

●行き過ぎた円高巻き返し、米経済堅調で円安進む見方(日経・21面)

●新宿-多摩 小田急と火花、京王の有料座席指定発車(日経・41面)

ひとくちコメント

雪と氷の上で連日激しい攻防戦を繰り広げている開催中の平昌冬季五輪もすでに13日を終えたが、スピードスケート女子チームパシュート(団体追い抜き)では、高木美帆選手らの日本チームが決勝でオランダを追い抜いて金メダルを獲得。この結果、日本勢の今大会の金、銀、銅メダルの合計が11個となり、1998年の長野五輪の10個を越え、冬季五輪史上最多となったという。

攻防戦といえば、2018年春季のベースアップなどをめぐる経営側と労働組合の労使交渉が本格化している。このうち、トヨタ自動車も、約350人が愛知県豊田市の本社で集まり、第1回の労使交渉を行ったという。

トヨタの労使交渉は春闘の相場形成に強い影響力を持つだけで、きょうの各紙も取り上げているが、豊田章男社長は「徹底した話し合いは競争力の根幹となる重要な要素。これまで以上にお互いの考えや思いを素直にぶつけ合い、真正面からの話し合いになることを期待している」と語ったという。一方のトヨタ労組の西野勝義執行委員長は「例年以上に踏み込んだものにしたい」と述べ、労働の質が上がっていることなどを背景に賃上げを訴えたそうだ。

各紙の見出しを比べれば,毎日は「トヨタ労使が初交渉、ベア3000円要求、経営側明言避ける」としており、東京は「トヨタ経営側ベアに理解」、産経は「トヨタ、業界の大転換期議論、経営側、ベアに慎重」と伝えている。

また、読売は、トヨタの労使交渉ばかりでなく、日産自動車やホンダなどきめ細かく取材し「自動車大手賃上げ慎重、トヨタ『すでに高水準』」と取り上げている。

平昌五輪は大詰めを迎えているが、今春闘の労使交渉は始まったばかり。3月14日の集中回答日まで、激しい攻防戦が続きそうで、交渉の経過も目が離せない。

《福田俊之》

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