トヨタ友山副社長、レクサスボートは「社長のトップダウンで始まった」…ジャパンボートショー2018

自動車 ビジネス 企業動向
「レクサス スポーツヨット コンセプト」とトヨタ自動車の友山茂樹副社長
「レクサス スポーツヨット コンセプト」とトヨタ自動車の友山茂樹副社長 全 6 枚 拡大写真

トヨタ自動車は3月8日、「ジャパンインターナショナルボートショー2018」で高級車「レクサス」ブランドのボート『スポーツヨット・コンセプト』を披露。友山茂樹副社長は2019年後半に米国、2020年春に日本で発売することを明らかにした。

友山副社長によると、このプロジェクトがスタートしたのは3年前で、豊田章男社長のトップダウンで始まったそうだ。その時、豊田社長から“意味不明”なリクエストがあったという。

「海のど真ん中に自らを開放できる隠れ家のような空間をつくってくれないか」

その豊田社長のリクエストに友山副社長をはじめ担当者は、自らを解放できる海のモビリティというのは一体どういうものか悩みに悩み抜いた。そして出した答えが今回披露した「レクサス スポーツヨット コンセプト」だったわけだ。

「その課程でわれわれはこれまで考えたことがないようなデザイン、技術にチャレンジすることができ、多くのノウハウを習得すした。また、米国のボートビルダーと一緒に仕事をするという貴重な経験をすることができた」と友山副社長は振り返る。

デザインは立体的なフォルムと曲線美を追求し、優雅で躍動感のある、これまで誰も見たことがないスタイリングに仕上げた。エンジンには『レクサスLC500』に採用した5リッターV8エンジンを船舶用にチューニングして2基搭載。船体はフルカーボンで、高い剛性と軽量化を実現した。これによって、最高速度は43ノット(時速80km/h)に達するそうだ。

もちろん内装はレクサスの名にふさわしい豪華なつくりで、オーディオシステムにはマークレビンソン製のサウンドシステムを採用している。また、操縦席には先進のタッチパネル式液晶ディスプレイが設置され、一目でボートの状況が分かり、操作もしやすいようになっている。

「このボートはコネクティッドボートで、トヨタのモビリティサービスに接続して、リモートメンテナンスサービスなどレクサスにふさわしいトータルケアを受けられるようにしていく予定です」と友山副社長。

2019年後半に実際に発売する時には、今回披露したボート(42フィート、8人乗り)よりも65フィート、15人乗りと大きくなり、さらに豪華になる見込みだ。価格については未定だが、2億円を超えるのではないかと見られる。

トヨタはレクサスボートでレクサスのブランド価値のさらなる向上とマリン事業の黒字化という一石二鳥を狙う。

《山田清志》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新型マツダ『CX-5』発表に「先代よりマッチョ」「今風になった」など反響! 注目はサイズとインテリア
  2. レクサスの新境地を開くか...『ES』に「スポーツクロス」導入の噂
  3. スバル初の小型EVクロスオーバー『アンチャーテッド』、7月17日発表へ
  4. 何が変わる? 国交省が自動車整備の「事業規制」を見直し…知っておくべき7項目
  5. ほんと? マツダ『CX-5』新型、価格は350万~420万円か
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
ランキングをもっと見る