トラック・バス用タイヤを低燃費化、東洋ゴム「ナノバランステクノロジー」が進化

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フィラーの粒子分散状態(左:従来プロセス/右:新プロセス)
フィラーの粒子分散状態(左:従来プロセス/右:新プロセス) 全 2 枚 拡大写真

東洋ゴム工業は3月12日、独自のゴム材料開発基盤技術「ナノバランステクノロジー」を進化させ、トラック・バス用タイヤの低燃費化を実現する新たな開発プロセスを確立したと発表した。

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現在のトラック・バス用タイヤでさらなる低燃費化を進めるためには、低エネルギーロス・高耐摩耗というゴム特性の両立を図るために、フィラー(補強性充填剤)をゴム中でいかに高分散させるかが鍵となる。東洋ゴムでは、ナノバランステクノロジーの体系の一つ「ナノ分析」により、天然ゴムでは、ミキサーによってコンパウンドを作製しても、フィラーが均一に分散しきらず、凝集塊として残存することを確認。この状態に動的変形が加わると、フィラーの接触などによってエネルギーロスが発生し、燃費性に影響を及ぼす要因となる。

同社は今回、コンパウンド中のフィラーを高度に分散させるため、コンパウンド作製前に固形ゴム中のフィラー構造を最適化するという新たな「ナノ加工」技術のアプローチによって、その加工プロセスを開発・確立した。これにより、天然ゴムのような固形ゴムでも、フィラーの凝集塊は飛躍的に低減。均一かつ高度に分散された理想的なフィラーの状態を確保することができる。

新たに開発したナノ加工技術は、コンパウンド作製の前工程として、カーボンブラックを特殊な液中で解砕しながらナノレベルに分散させ、同時に天然ゴムラテックスと撹拌、共凝固させるというもの。さらに、ナノレベルでの高度なフィラー分散体の形成を実現できるよう、このプロセスを最適化。天然ゴムを使用したコンパウンドにおいて、耐摩耗性能を維持しながら、従来に比べてエネルギーロスを約20%抑制できるゴム配合技術に成功した。

これらの進化したナノバランステクノロジーは、同社マレーシアタイヤ工場敷地内に研究開発設備棟を設置してすでに研究開発および実証を完了。今夏、これを生産化ラインとして整備し、年内をめどに新しいトラック・バス用タイヤの開発と生産に向けて実用化していく予定だ。

《纐纈敏也@DAYS》

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