【ロータス エリーゼ スプリント220 試乗】クルマの本質だけを突き詰めた1台…諸星陽一

試乗記 輸入車
ロータス エリーゼ スプリント220
ロータス エリーゼ スプリント220 全 10 枚 拡大写真

イギリスのバックヤードビルダーとしてスタートしたロータスは、ライトウエイトスポーツを得意とするメーカーとして有名だ。

その歴史は紆余曲折したものであるが、現在のロータスには、まるで創業者のコーリン・チャップマンが復活して作り上げたのではないかと思わせるほどにピュアなライトウエイトスポーツモデル、『エリーゼ』が存在する。

試乗した「スプリント220」は878kgのボディに、最高出力は220馬力、250Nmのトヨタ製1.8リットルスーパーチャージャーエンジンを搭載。ミッションは3ペダルのMTとなる。

アルミで作られたフレームがむき出し同然の運転席に乗る。まさしく滑り込むという表現がぴったりとくる動作が必要だ。シートポジションは可能な限り下げられているため、ドライビングスタイルは足を前に投げ出すような姿勢となる。

リンケージむき出しのシフトレバーで1速をチョイス。スタートダッシュは力強く気持ちいい。小気味よく動くシフトレバーを操作しながら走っていると、どんどんクルマの動きが読めてくる。ハンドリングはシャープで、コーナリングは文句なしに速い。

1トンを切るボディには220馬力のエンジンは十分過ぎるほど。レッドゾーンは7000回転に設定されているが、6000回転でのシフトアップとした。スーパーチャージャーによる過給で低速からトルクを獲得している上に、高速側の吹け上がりもスッキリとしている。速いのは間違いないのだが、それ以上に「気持ちいい」が先行する。

スポーツモデルとしては申し分のないできあがりのエリーゼだが、唯一気になるのは、速度を上げていくとフロントのダウンフォース不足を感じること。速度上昇にともなって、フロントタイヤのグリップが若干ながら低下していく。まあ、このあたりはアフターマーケットのエアロパーツでどうにでもなる部分なので、さほど気にする必要はないのかもしれないが。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

《諸星陽一》

諸星陽一

自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活動中。趣味は料理。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. トヨタ『ランドクルーザー250』発売、520万円から…特別仕様車も
  2. マツダ、新型3列シートSUV『CX-80』をついに世界初公開 日本導入時期は
  3. 一気に200馬力以上のパワーアップ!? アウディのスーパーワゴン『RS4アバント』後継モデルは電動化で進化する
  4. トヨタ堤工場、2週間生産停止の真相、『プリウス』後席ドア不具合で13万台超リコール[新聞ウォッチ]
  5. ピアッジオが創立140周年、記念してペスパの特別仕様を発売---140台限定
  6. アルファロメオ『ジュニア』がミラノ・デザインウィーク2024に登場
  7. 日産はなぜ全固体電池にこだわるのか? 8月にも横浜工場でパイロットプラントを稼働
  8. シトロエン C3エアクロス 新型、間もなくデビューへ…ティザー
  9. トヨタ ランドクルーザー250 をモデリスタがカスタム…都会派もアウトドア派も
  10. 日産『キャシュカイ』改良新型、表情を大胆チェンジ…欧州発表
ランキングをもっと見る