国土交通省は27日、歩行空間の段差などの情報をデータ化する際のフォーマットを、屋内外シームレスな内容に改訂したと発表した。
国土交通省では、ユニバーサル社会の構築に向けて、車いす利用者が通行できるバリアフリールートをスマートフォンを通じてナビゲーションするなど、ICTを活用した歩行者移動支援サービスの普及展開を目指してバリアフリー・ナビプロジェクトを推進している。
こうしたサービスを実現するためには、歩行空間の段差や幅員などのバリアフリーに関する情報をデータ化する必要がある。同仕様について、2016年度は車いす使用者の通行可否などの観点から重要度に応じて必須項目を絞り込んだ。今回、屋内固有の状況を反映して屋内外シームレスな仕様に改訂した。
歩行空間ネットワークデータ整備仕様案では、歩行空間の形状に合わせてノード(点)とリンク(線)を配置し、属性として段差や幅員についての情報を持たせてデータ化した歩行空間ネットワークデータと、建物の位置に合わせてポイントを配置し、属性として建物内のバリアフリー設備の有無や種類の情報を持たせてデータ化した施設データの仕様を定めた。歩行者向けの経路検索サービスへの活用を想定したデータとしている。
今後、同仕様に基づくデータの整備・オープンデータ化を推進するとともに、データを活用したサービスの普及を推進していく。