ミリ波用シート型電波吸収体、関西ペイントが発売 自動運転の誤作動防止

自動車 テクノロジー ITS
ミリ波用シート型電波吸収体
ミリ波用シート型電波吸収体 全 1 枚 拡大写真

関西ペイントは3月29日、自動運転誤作動防止を目的としたミリ波用シート型電波吸収体をウェイベックスと共同開発し、販売すると発表した。

近年、衝突防止や自動運転のためにミリ波レーダーを搭載した自動車が増えている一方で、トンネルや屋内駐車場のコンクリート壁上面や金属素材の表示板、ガードレールなどに当たり、予期しない反射が原因で誤作動を引き起こすことがあった。

誤作動対策として、従来はピラミッド形状の電波吸収体が使用されてきたが、嵩高く、耐久性に課題があり、使用場所には制限があった。関西ペイントでは、課題解決のため、屋外において15年以上の市場実績があるETCの誤作動防止用電波吸収体の技術を基に、薄膜、軽量かつ汎用性が高く、柔軟性のあるミリ波用シート型電波吸収体の開発を行った。

吸収体は、アスペクト比(誘電顔料の長径と短径の比)の小さい高誘電材料を従来より均一に樹脂に練り込んだシートを高耐候性の意匠フィルムと電波を反射する金属箔で挟みこんだ構造を採用。厚さ0.4mm(従来比1/10~1/30)、重量67g/25平方センチ(同1/3~1/5)と薄膜かつ軽量ながら、電波のエネルギーを熱に変換することで、垂直面から40°までの-20dB(電力比99%)以上の電波を吸収する。

また、表面保護フィルム「ファンタック」との組み合わせにより、20色以上のカラーバリエーションが可能で優れた美粧性、耐久性を実現。曲面に貼れるなどの施工性も高く、トンネルや屋内駐車場等の上側壁面など3次元形状物に美観を損なわずに適用できる。

《纐纈敏也@DAYS》

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