メルセデスベンツは3月29日、次世代の生産システム構築に向けた第一歩として、ドイツ・ジンデルフィンゲン工場でコンパクトSUVの『GLAクラス』の生産を開始した、と発表した。
メルセデスベンツは、ドイツ・ジンデルフィンゲン工場内に、次世代の工場「ファクトリー56」を建設する計画。ファクトリー56は、デジタル、フレキシブル、グリーンを重視し、工場で働く従業員に焦点を当てた最新工場として建設される。「インダストリー4.0」に沿う形でデジタル化されるだけでなく、グローバル生産ネットワークの他の工場とも接続される。
ファクトリー56は、2020年の稼働を目指す。メルセデスベンツ乗用車の上級車やEVの生産を開始する予定。次期『Sクラス』や、電動化に特化した新ブランド「EQ」も含まれる。自動運転タクシーも生産する計画。また、ファクトリー56には、AI(人工知能)やビッグデータ分析、予測的メンテナンスなども導入する。
メルセデスベンツは今回、次世代の生産システム構築に向けた第一歩として、ドイツ・ジンデルフィンゲン工場でGLAクラスの生産を開始。これは、ファクトリー56に連動する「イノベーションファクトリー」の出発点になるという。
ジンデルフィンゲン工場はSクラスをはじめ、『Eクラス』、『CLSクラス』、メルセデスAMG『GT』、メルセデスマイバッハと、ハイエンド車を中心にした生産施設。後輪駆動車主体の同工場で、GLAクラスのように基本駆動方式がFFの車両を生産するのは、今回が初めて。メルセデスベンツは、ジンデルフィンゲン工場がコンピテンスセンターとしての主導的役割を証明した、としている。