1959年の『CB92』以来、世界市場を席巻した1969年の『CB750フォア』といい、DOHCエンジンを搭載した79年の『CB750F』といい、いつの時代もホンダを代表するモデルであり続ける「CB」シリーズ。
アンダー400にも「CB」系の名車は数多く、80年代の『CB250RS』を筆頭に、92年からは『CB400スーパーフォア』が“ヨンヒャク”の決定版としてロングセラーを今なお続けている。
70年代には小排気量クラスもCB勢は元気イッパイで、『CB125JX』や『BENLY CB50』があった。しかし1982年発売の『CB125T』だけがマイナーチェンジを繰り返しつつ2000年代まで生き長らえたものの、インジェクション化されることなくカタログ落ち。125ccクラスのCBはしばらく絶滅状態が続いていた。
※上の写真は「隠れ名車」との呼び声高い『CB125T』(1982年式)。2000年代まで新車で購入できた。
そこにきて、いま待望のCB系エントリーモデルが復活である。『CB125R』(発売済み)だ。新世代CBシリーズとして、車体を間もなく登場(5月22日発売)の『CB250R』と共通化。『CB1000R』とイメージを共通化した凝縮感のある、先鋭的かつ力強いスタイルで、いかにも現代的だ。
ホンダは両機種の実車をマスコミ陣に披露。スタイリングデザインを担当した鴫原 崇さん(本田技術研究所 二輪R&Dセンター)がポイントを説明してくれた。
◆シリーズ共通の台形フォルム
「新世代CBシリーズのトップエンドモデルである『CB1000R』のフォルムと共通とし、クラスレスなスタイルとしました。マスの集中化を図った台形フォルムです。また、ヘッドライトをはじめとするすべての灯火器に、高輝度で被視認性に優れるLEDを採用しており、ラウンドシェイプを基本形としたLEDヘッドライトは次世代CBを象徴するアイコンです」(鴫原さん)
新設計のスチールフレームは高張力鋼管と鋼板で構成されている。フロントフォークは倒立式。125も250もABSを標準装備し、メーターはフルデジタル式だ。
「若い人やビギナーに乗っていただき、そしてCB1000Rなどの上級モデルへステップアップしてもらえたら言うことありませんね。もちろん大型バイクユーザーのセカンドバイクとして、リターンライダーにも最適だと思います」(鴫原さん)
かつての『CB125T』が根強く支持されたように、新型もまたロングセラーとなるか。今後も注目していきたい両モデルだ。