【ニュル24時間】総合優勝はポルシェ911GT3 R、スバルはクラス優勝…ラスト1時間の大波乱

モータースポーツ/エンタメ モータースポーツ
ニュルブルクリンク24時間レース2018
ニュルブルクリンク24時間レース2018 全 20 枚 拡大写真

2018年ニュルブルクリンク24時間レース、総合優勝は912号車ポルシェ911GT3 R。2位の4号車メルセデスAMG GT3とは、終始トップ争いを続け終盤のゴール1時間ほど前にテールトゥノーズのホームストレートから第1コーナーのバトルの末、ポルシェがメルセデスを抜き去りトップ交代。そのまま逃げ切った。

今回のレースは夜半から降り出した雨がほとんど降りやまず、夜が明けてからもウェット路面のコンディション。多くの車がペースが上がらない中、トップ2台は異次元の走りを繰り返す。リードは終始メルセデスがとっていたものの、ポルシェもくらいつく形で、ルーチンのピットごとに順位が入れ替わるくらいの一進一退が続いてた。

ポルシェは、スタート直後のパンクと昼間にレッドコーションによる速度制限違反のペナルティによって、一時は4分程度もメルセデスに引き離されたが、雨の中奇跡の激走を見せ、メルセデスのテールを捉えるまでになった。ゴールまで残り1時間となったとき、ホームストレートで912号車が勝負をかけ、第1コーナーで外から4号車にかぶせてきた。4号車も譲らず続くS字で前にでようとするが、912号車と軽く接触しハーフスピンを喫してしまう。その後、4号車の必死の追い上げを振り切り、912号車が24時間レースを制した。

注目のスバルは、前日序盤のオイル漏れトラブルのあとは極めて順調に周回を重ねていた。AWDの90号車、スバル WRX STI NBRにとって雨をむしろ味方につけ、SP7やSP8クラスに匹敵するタイムで総合50位前後、SP8で走行するレクサスRCFより上位についたほどだ。このまま走り切ればクラス優勝は安泰と思われたが、今年もニュルの魔物はスバルの楽勝を許さなかった。

SP9クラスのトップが入れ替わった直後、山内選手がドライブする90号車が突然スローダウン。その前にエンジン回転数がばらつくなど不調が出始めていたようで、最後はピットに戻る途中で停止してしまう。なんとかピットまでたどり着くと、ここでもメカニックが落ち着いた作業を見せて(おそらくコンピュータ交換)、残り22分でコース復帰を果たし、なんとか完走。総合62位、SP3Tクラス優勝を果たした。

SP-PROクラスにエントリーしていたレクサスLC(トヨタGAZOOレーシング)は、総合98位で完走。トヨタは、新しいLCでのニュルブルクリンクを特別公認クラスで持ち込んだ。何度かのトラブルを喫したものの、来年に向けたデータと経験を得た。

日本人ドライバーが参加する42号車レクサス RC Fは総合45位、43号車レクサス IS F CCRが総合46位。SP8クラスの3位と4位だった。

《中尾真二》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ「クラウン」「アルファード」など21車種、64万台超の大規模リコール[新聞ウォッチ]
  2. スバル初の小型クロスオーバーEV『アンチャーテッド』正式発表、2026年発売へ
  3. 大成建設、高速走行中の給電に成功、EV向け「無線給電道路」の実証実験で[新聞ウォッチ]
  4. 車内すっきり! ワンタッチでCarPlayがワイヤレスに、「OTTOCAST MINI」発売
  5. エブリイ&ハイゼットオーナー必見! 最新便利アイテムをレビュー[特選カーアクセサリー名鑑]
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  3. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  4. 栃木ホンダ販売、テラチャージの急速充電器設置…EV充電環境を強化
  5. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
ランキングをもっと見る