軽トラ初の自動ブレーキ、ダイハツ ハイゼット「高齢化するユーザーの役に」 | レスポンス(Response.jp)

軽トラ初の自動ブレーキ、ダイハツ ハイゼット「高齢化するユーザーの役に」

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衝突回避支援システム「スマートアシストIIIt」を搭載したダイハツ ハイゼットトラック
衝突回避支援システム「スマートアシストIIIt」を搭載したダイハツ ハイゼットトラック 全 40 枚 拡大写真
ブブブブブブ……。軽トラ史上初、衝突回避支援ブレーキ機能を搭載したダイハツ『ハイゼット』の体験会で、あまり聞かない音が床下から聞こえた。

ダイハツが5月29日から全国一斉発売する一部改良版「ハイゼット トラック」は、同社の衝突回避支援システム「スマートアシストIIIt(スリーティー)」を採用したことが最大のニュースだ。

◆軽トラに合わせた「スマアシ」

冒頭のブブブブブブ……は、この最新版ハイゼットの床下から響くアクチュエータの作動音。前方車両(ダミー)の直前で自動ブレーキがかかるデモンストレーションで鳴り響いた音。

従来モデルのシャシーに追加された衝突回避支援システムのアクチュエータが作動し、モーターと油圧でブレーキをおさえる音が、このブブブブブブ……。「モーターは、缶コーヒーをひとまわり大きくしたほどのサイズ。アクチュエーターやカメラがついたことで、重量はやや増えるけど、スマアシなし車と大差はない。価格はスマアシがついたぶん、5万円アップ」と担当者は話す。

ダイハツのスマアシIIItは、従来のスマアシIIIをベースに、軽トラックの車両特性にあわせた設計。軽トラが安全に減速し、衝突回避、被害軽減できるよう、作動速度域の最適化が図られている。

そのなかの衝突回避支援ブレーキ機能は、車速4~50km/hで走行中に、前方60m以内の車両や、前方30m以内に歩行者などがあることをステレオカメラが認識すると、まず車内に警報ブザーが鳴動し、そのままの速度で走り続けるとブレーキがかかる仕組み。

今回、このスマアシがダイハツのマニュアル車に搭載されるのも初めて。また、オートマチック車には、ペダル踏み間違い事故などを防ぐ誤発進抑制制御(前方)機能もつく。

◆高齢化するユーザーに安心して乗れる機能を

乗用車で普及し始めたこうした衝突回避支援システムが、軽トラにも導入された背景について、ダイハツはこう説明する。

「現状のユーザーは50代以上が7割を占める。年々高齢化し、ここ10年間で60代ユーザーが1割以上も増えている。こうした背景から、軽トラこそ衝突回避支援システムをと、導入に踏み切った」

「三菱やスバルが軽トラから撤退したなか、ダイハツはローダンプやコンパクトテールリフト、デッキバンLといった多彩なバリエーションをそろえ、ユーザーのニーズや声を聞きながらラインナップを拡充してきた。8年連続シェアトップという実績をつくるなかで、高齢化するユーザーに安心して乗れる機能を追加することが求められた」(ダイハツ)

1960年に登場したハイゼットは、農業などの現場をはじめ、建設業、運送業、サービス業など、幅広い業種の移動を支え、累計生産台数700万台超え。ダイハツラインナップのなかで最も歴史あるモデルとして存在する。

今回、軽トラに搭載した衝突回避支援システムが発生するシーンについて、ダイハツ担当者はこう話していた。

「たとえば山岳地帯の農村部で軽トラを利用するユーザーは、農地と自宅の間でものを運ぶのがメインというユーザーも少なくない。彼らは高齢化し、70代や80代という年齢でも自分で運転して、仕事している」

「そこへ、山を降りた集落や市街地などにコンビニエンスストアなどが進出すると、軽トラでそこへ買い物へむかうようになる。そうした慣れない道路や市街地の運転シーンで、ペダルの踏み間違いや、混雑した道でヒヤッとする場面に遭遇するようになる。そんな時代に、こうした衝突回避支援システムが役立つはず」

ダイハツ工業 製品企画部チーフエンジニア 鈴鹿信之氏とハイゼットトラック

《大野雅人》

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