京セラ執行役員「第2、第3弾も出していきたい」…GLMとコンセプトカーを製作

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京セラの稲垣正祥執行役員
京セラの稲垣正祥執行役員 全 8 枚 拡大写真

京セラは5月22日、東京都品川区にある東京事務所のデザインラボで同社の車載関連の研究開発と「人とくるまのテクノロジー展」出展についての説明会を開催した。そこで同社がもっともアピールしたのがコンセプトカーだった。

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その車はパシフィコ横浜の会場にあるため、ラボにはなかったが、昨年10月からEVベンチャーのGLM(本社・京都市左京区)と共同でつくり上げたものだという。スポーツタイプのEV『トミーカイラZZ』をベースに、京セラ独自の12種類のデバイスやシステム、素材を実装している。

「京セラのほうから声を掛けた。当社はさまざまな自動車向け製品を展開しており、世界シェアNo.1のデバイスも持っている。しかし、訴求力がない。そこでコンセプトカーをつくる必要があると考えていた。近くにGLMがあったので声を掛けることになった」と京セラの研究開発本部長である稲垣正祥執行役員は話す。

京セラ×GLMコンセプトカー
京セラのコーポレートカラーである赤と白を基調に、内装をコンセプトカー向けに刷新して“近未来”を演出、GLMのカーデザイナーである石丸竜平氏がデザインした。しかし、完成するまでは苦労の連続だったそうだ。

「単にデバイスをお客さまの求めに応じてつくるのとはまるで違い、いろいろな問題が生じた。それをGLMと一緒になって解決した。当社の製品を搭載した車を自分が運転して初めて気づくこともあり、学ぶことが多かった」と稲垣執行役員は振り返る。

一方、GLMの田中智久取締役は「われわれは自動車開発ソリューションの提供とともに、新しい自動車産業の創造を目指している。実際のEVスポーツカーに京セラのデバイスを載せ、それがきちんと機能させるのに苦労したが、両社で一緒にやったことによってモノづくりの知見を高めることができた」と話す。

京セラ×GLMコンセプトカー
「今回のコンセプトカーは第1弾で、今後、第2、第3弾もやっていきたい。開発したデバイスを搭載して新しい驚きを提案できればと考えている」と稲垣執行役員。ただ、京セラ自身はEVを製作して販売することはないそうだ。あくまでも自動車に搭載されるデバイスやシステムを販売していく方針だ。

その裏には京都でEVメーカーに育てたいという思いがあるのかもしれない。環境問題に力を入れている京セラは、鹿児島県出身の稲盛和夫氏が1959年に創業した「京都セラミック」が前身だ。当時の従業員数は28人。100年以上の歴史を誇る伝統企業がひしめく京都にあって、最初のうちはなかなか受け入れてもらえず、苦労してきた歴史がある。25人のエンジニアが働くGLMは約60年前の京セラを見る思いであろう。

《山田清志》

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