デンソーはADAS向けパッケージと電動化コア技術をアピール…人とくるまのテクノロジー2018

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デンソーのパワーコントロールユニットのコア技術である両面積層冷却器
デンソーのパワーコントロールユニットのコア技術である両面積層冷却器 全 12 枚 拡大写真

神奈川県横浜市のパシフィコ横浜 展示ホールにおいて、「人とくるまのテクノロジー展2018 横浜」が5月25日まで開催されている。国内外の自動車部品メーカーが一堂に会し、最先端技術と製品をアピールするショーケースだ。

デンソーは同展示会に出展し、単眼カメラモジュールとミリ波レーダーを組み合わせた「グローバルセーフティーパッケージ」と、電動化の三種の神器とも呼ばれるパワーコントロールユニット(インバーター)、モータージェネレーター、電池ECUを中心に展示。また、次世代のパワー半導体と言われるSiC(シリコンカーバイド)を採用したインバーターも登場した。

■グローバルセーフティパッケージ

デンソーの単眼カメラモジュールとミリ波レーダーの組み合わせは、昨年末にマイナーチェンジしたトヨタ『アルファード』『ヴェルファイア』に搭載された「トヨタセーフティセンス」で採用されているものだ。

これらのデバイスの特徴として、「数ルクスの暗い場所でも人を検知できる性能」(担当者)が挙げられる。加えて、走行支援ECUをカメラモジュールに内蔵しシステムとして小型化、また一般に分解能が低いというミリ波レーダーの識別性能を向上させる「MUSIC」(Multiple Signal Classification)アルゴリズムを採用した。

■電動化コア技術

電動化のコア技術のひとつ、パワーコントロールユニットがブース中央に展示された。トヨタ『カムリ』ハイブリッドに搭載されているもので、「素子を両面から冷却する技術が当社の特徴」(担当者)だ。

現在はIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)を搭載しているが、「SiC(シリコンカーバイド)によって飛躍的な性能向上を見込んでいる」(説明員)と語った。デンソーでは自社でSiCウエハの研究開発を手掛けており、SiCを利用したインバーターの試作品も展示されている。

「SiCによって、電気の損失を減らし、電費を改善することができる」(担当者)。量産は2020年台になる見込みだ。

《佐藤耕一》

日本自動車ジャーナリスト協会会員 佐藤耕一

自動車メディアの副編集長として活動したのち、IT企業にて自動車メーカー・サプライヤー向けのビジネス開発を経験し、のち独立。EV・電動車やCASE領域を中心に活動中。日本自動車ジャーナリスト協会会員

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