カワサキ、2007年以来のJSB1000優勝…鈴鹿8耐へ一気に弾み

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優勝のKawasaki Team GREEN渡辺一馬(中)と2位の松崎(左)、3位のモリワキMOTULレーシング高橋裕紀
優勝のKawasaki Team GREEN渡辺一馬(中)と2位の松崎(左)、3位のモリワキMOTULレーシング高橋裕紀 全 2 枚 拡大写真

5月13日に大分・オートポリスで開催されたJSB1000クラスで、Kawasaki Team GREEN(カワサキ)が2007年の筑波大会以来となる優勝を遂げた。

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前日の予選までは快晴だった天候は一変、決勝日は朝から雨が降り、さらにサーキットは霧に包まれた。これでタイムスケジュールは大幅に変更されたが、決勝レース開始時間直前に雨が上がり、さらに霧も晴れてスタート進行が始まる。だが、路面はまだ濡れた状態で、厚い雲がサーキットを覆っていたことからTeam HRC高橋巧、YAMAHA FACTORY RACING TEAM中須賀克行らは迷うことなく雨用のレインタイヤを装着。だが、このオートポリスをホームコースとするKawasaki Team GREENは選択するタイヤが違っていた。

「雨は降らない。コースは乾く」と読んだ釈迦堂利郎監督は渡辺一馬と松崎克哉にドライ用のスリックタイヤを装着させ、これがズバリ的中。路面が乾きはじめたレース中盤、レインタイヤでラップタイムが上がらない高橋巧や中須賀を、渡辺一馬が一気にパスすると独走し、JSB1000クラス初優勝を遂げたのだ。

渡辺一馬は昨年からKawasaki Team GREENに加わったが「1勝できれば一気に流れを呼び込むことができる」と語っていた。これはもちろんチーム力の高さを感じ取っているからこその発言だが、その待望の1勝を、Kawasakiのホームコースで挙げたのだから渡辺一馬もチームスタッフも興奮のボルテージは上がる一方だ。

今年の“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレースに、世界最速王者ジョナサン・レイ、レオン・ハスラム、渡辺一馬を起用するKawasaki Team GREENの釈迦堂監督は、想定周回数を過去最高の220周に据えていることを明かしているが、これはあくまでもドライコンディションが前提。しかし、このオートポリスでの見事なまでの天候変化の読みがあれば、レース中に天候が急変する近年の鈴鹿8耐でも好結果を導き出せるはずだ。いや、もしかしたら今年の鈴鹿8耐で、雨雲が空を覆った際、YAMAHA FACTORY RACING TEAMやTeam HRCといったトップチームが、Kawasaki Team GREENのピットの動きを注視するシーンもあるかもしれない。

オートポリスでの渡辺一馬の勝利は、Kawasakiファンにとっても胸の空くものとなったが、鈴鹿8耐に向けていい流れができていることは間違いない。また、スーパーバイク世界選手権を戦うレイも5戦10レースを終えた段階で5勝を挙げてポイントリーダーに立ち、ブリティッシュスーパーバイクのハスラムも3戦6レースを終えてチャンピオンシップをリードしている状態。こうしたなかでの渡辺一馬の優勝は、いよいよ1993年以来のKawasakiによる鈴鹿8耐制覇の瞬間が近づいている、そう思わせる勝利でもあった。

《佐久間光政》

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