日本ガイシで1億個の検査不正発覚、問われる企業風土[新聞ウォッチ]

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日本ガイシで1億個の検査不正発覚、問われる企業風土[新聞ウォッチ]
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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2018年5月24日付

●日本ガイシ「契約軽視」陳謝、検査不正、社長「おごりあった」(読売・8面)

●森友記録意図的に廃棄、佐川氏答弁に合わせ、財務省、昨年2月以降(朝日・1面)

●ウーバー、タクシー配車参入へ、淡路島で実証実験、日本への足がかりに(朝日・8面)

●ソニー、画像センサー強化、吉田社長兼CEO「自動運転に貢献」(毎日・7面)

●記者の目、「高齢ドライバー事故防げ」(毎日・10面)

●働き方法案見送り、野党が委員長解任案、与党、あす採決目指す(産経・2面)

●国内最大級の自動車技術展「空飛ぶ車」登場(産経・12面)

●タカタ再生計画案可決来月確定(産経・12面)

●トヨタのミニバン3.5万台リコール(産経・26面)

●ガソリン5週連続値上がり(東京・6面)

●EV電池中国企業と開発、世界最大手、ホンダ、量産車向け(日経・1面)

●未改修の2400台車検通さず、タカタ製エアバッグ(日経・28面)

ひとくちコメント

自動車の排ガス浄化向けのセラミックなどを手掛ける名古屋の名門企業として知られる日本ガイシが、送電線の絶縁体などとして使われる11の製品を、1990年代初めから顧客との間で決めた検査を行わないで販売していたという。驚くのは不適切に販売されたのは100万件、数量は1億個にも上るそうだ。

日本ガイシが発表したもので、きょうの各紙も「日本ガイシ不正出荷1億個」(読売)などと報じている。財務省が学校法人・森友学園との交渉記録を意図的に廃棄していたことが判明したことや、日大アメフトの危険タックル問題などの続報が1面などで大きく取り上げられているため、日本ガイシの記事はあまり目立たない。

それでも、読売が記者会見での大島卓社長の発言などを経済面で詳しく取り上げている。それによると、「極めて深刻な問題。関係各位に多大なご迷惑とご心配をかけ、深くおわび申し上げる」と謝罪するとともに、「自分たちの方が厳しい検査をしているというおごりがあり、契約を軽視していた」と不正の要因を分析したという。

しかも、担当部署では人の入れ替えも少なく「昔のやり方で何が悪いんだという風土」で、約20人が不正に関与していたそうだ。昨年以降、日産自動車、神戸製鋼所、スバルなど日本を代表する大手企業の品質管理に関する不祥事が相次いで発覚しているが、隠ぺい体質やおごりなど共通する問題も多い。改めて正しい判断力を身に着ける社員教育の徹底が求められる。

《福田俊之》

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