EVの中核部分はインバータ、ロームがその進化をフォーミュラEで伝える…人とくるまのテクノロジー2018

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ローム(人とくるまのテクノロジー2018)
ローム(人とくるまのテクノロジー2018) 全 6 枚 拡大写真

「SiCをウエハから一貫して製造する唯一のメーカー」のロームは、自社で開発・製造する半導体デバイスをラインナップ。「なかでもぜひ見てほしいのは、インバーターのフルSiCパワーモジュールへの変遷がわかるフォーミュラEコーナー」と同社。(人とくるまのテクノロジー展)

フォーミュラEに参戦するヴェンチュリー・フォーミュラEチーム(Venturi Automobiles)のオフィシャル・テクノロジー・パートナーであるロームは、インバータのシリコンカーバイド(SiC、炭化ケイ素)パワーデバイスを提供してきた。

ロームは、電力システム高効率化の中核をなす部分のひとつ、直流から交流へと変換させるインバータをフォーミュラEに提供し、その実績を今後のEV技術に反映させていく構え。

同社は、シーズン3で供給してきたSiCショットキーバリアダイオードを、シーズン4でフルSiCモジュールへと進化させた。このインバーターの進化をひと目でわかるように展示したコーナーが、フォーミュラEコーナー。

シーズン2のパワートランジスタによるIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)では、重量15kg・200KWというスペックだったのに対し、シーズン4のフルSiCモジュールは9kg・220KWと軽量化・小型化・高負荷対応を実現。ブースでは、「シーズン2から4までで6kgの軽量化、43%サイズダウンさせた」と来場者に伝えている。

「インバータの小型化や軽量化、耐熱性などをすすめると、ラジエーターやバッテリーといったEVの周辺機器の小型化や軽量化へとつながる。だから、電気自動車のパフォーマンスを司るインバータの進化が重要」(同社)

シリコン(Si)と炭素(C)が結合したSiC(シリコンカーバイド)は、2000度を超える高温での昇華を経てつくられる化合物半導体材料。

ヴェンチュリー・フォーミュラEチームのMaro Engelドライバーは、「特に重要なのが、我々のマシンに搭載するロームのSiCシリコンカーバイド技術。これによって、発生する熱を制御できるからモーターのパワーも上がり、そのぶんラップタイムが縮まる」と伝えている。

《レスポンス編集部》

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