【ルマン24時間】トヨタ、悲願の初制覇へ向け信頼性を重視…中嶋一貴「問題なく走りきる難しさは誰より知っている」

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トヨタTS050でルマンに挑む中嶋一貴と小林可夢偉。
トヨタTS050でルマンに挑む中嶋一貴と小林可夢偉。 全 8 枚 拡大写真

29日、今年の「ルマン24時間レース」(2018/19WEC第2戦:決勝6月16~17日)で悲願の総合初優勝を目指すトヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)が都内で事前のメディア向け参戦説明会を実施。信頼性重視の方針等が報告されるとともに、中嶋一貴、小林可夢偉が意気込みを語った。

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現在のWEC(世界耐久選手権)及びルマンのトップカテゴリーである「LMP1」にトヨタがハイブリッドマシンで参戦を始めたのは2012年。それ以前の時代も含めて悲願となっているのがルマン制覇である。特にここ2年は、一昨年がゴール寸前での逸勝、昨年は圧倒的な速さがありながらの敗戦と、より一層、悲願の度合い高まるようなレースが続いている。

アウディが一昨年限りで、そしてポルシェも昨年を最後にLMP1から去り、今季は自動車メーカーとしてLMP1にハイブリッドマシンで参戦しているのはトヨタだけになった。そのため、ノンハイブリッドマシンのプライベートチーム勢との性能を接近させる規則的調整措置が施されており、ルマンでのそれ(調整)がどういうかたちになるかは現時点で確定していないという。それだけに、両ドライバーも、そして同席した小島正清・GRモータースポーツ開発部部長も決して楽観はしていない様子だ。

一昨年、ゴールまで残り数分でマシントラブル発生、勝利を逃した際にドライバーとしてそのマシンのコクピットにいた中嶋一貴は、自身にとっても優勝が悲願であるルマンを前にこう語る。

「毎年毎年(ルマンで)戦ってきて、毎年毎年(結果的には)みなさんの期待に応えられなかったわけですし、『今年勝たなくて、いつ勝つの』という見方をされているとも思いますけど、ノンハイブリッドのマシンも手強いと思うので、みなさんが思われているほど簡単な戦いではないだろうと感じています。それに、24時間を(マシンが)問題なく最後まで走りきることの難しさは誰よりも知っているつもりです。地に足をつけて戦い、1-2フィニッシュといういい結果を(日本に)届けられるようにしたいと思います」

ノンハイブリッドの接近も要注意ではあるが、やはりそれ以上に重要なのは自分たちが最後までしっかり走りきること。実感こもる決意を語った一貴は今年、セバスチャン・ブエミとフェルナンド・アロンソとのトリオで「TS050 HYBRID(2018年仕様)」の8号車を駆ってルマンに挑む。

もう1台のTS050、7号車をドライブするのは小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスのトリオ。トヨタのLMP1マシンで臨むのは3度目になるルマンに向けて、可夢偉はこう語る。

「(アウディやポルシェのような)ライバルがいなくて誰と戦うんだ? と考えられがちな状況だと思いますけど、ルマンこそ、(仮にコース上に)ライバルがいなくても“戦う相手”がいるレースなんですよね。ゆっくり走るのではなく、去年より速く走って、トラブルなくゴールまでしっかり走ることはチャレンジだと思いますし、その結果として表彰台の一番上を目指したいと思います」

チームは、あらゆる意味での信頼性確保を今年のルマンに向けての最大主眼ポイントとし、テストでは避難訓練的なシミュレーションも多々、行なってきているそうだ。可夢偉によれば「3輪走行とかもやったくらいですから」。どんな状況でもピットに帰ってくることができるクルマと、ドライバーの対応、そこにも万全の準備をして、トヨタはルマンに挑む。小島開発部長も「速さは昨年も見せることができました。今年はそれとともに強さを発揮するため、強いクルマづくり、強いチームづくりを意識しています」との旨を語り、雪辱を期す。

2018年のルマン24時間レースは、現地6月3日にテストデーがあり、予選は同13~14日、そして決勝が16~17日となる。北澤重久・GRマーケティング部部長によれば、トヨタはスペシャルサイトでのダイジェスト随時更新の実施や、メガウェブで予定されるパブリックビューイングで、国内からも現地を全力応援する構えだ。

昨年、クラス2位(総合8位)の表彰台に上がった際に豊田章男社長がドライバーたちと共有した悔しさを晴らし、ついに悲願は達成されるのか。やはりルマンは今年も大注目のレースとなる。

《遠藤俊幸》

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