ホンダ八郷社長、ホンダジェットで「チャレンジしている姿を見せたい」

航空 企業動向
ホンダの八郷隆弘社長
ホンダの八郷隆弘社長 全 3 枚 拡大写真

ホンダは6月6日、小型ビジネスジェット「ホンダジェット」を日本で発売すると発表。その記者会見で八郷隆弘社長は「ホンダがこういうものをつくっていることを日本でも理解してもらい、チャレンジしている姿を見せたい」と述べた。

ホンダジェットは創業以来の夢で、1986年に航空機の研究・開発をスタート。未知の領域だったため、ここまで来るのに数多くの困難に直面した。その困難を乗り越えることができたのは、「ホンダがやるからには今までにない航空機をつくりたいという思いだった」(八郷社長)という。

そして、生まれたのが航空機の常識を打ち破ったホンダジェットだったわけだ。主翼の上にエンジンを配置するなど数多くの独自技術を導入。これによって、高い空力性能や静粛性、広く快適な室内空間、低燃費を実現した。

ホンダジェットは2015年の米国を皮切りにすでに北米、中南米、欧州、東南アジア、中国、インド、中東で発売し、17年は43機を出荷して乗員10人未満の小型ジェット機で世界ナンバーワンを獲得した。そのホンダジェットがようやくホームグランドの日本で発売されることになったのだ。

その裏にはホンダのブランドイメージの向上という狙いがあるのは言うまでもない。これまで二輪車や四輪車で「あっと驚く」製品を生み出してきたホンダだったが、21世紀に入ってからはそれができていなかった。そのため、40~50代以上の世代と20代の若者の間で、ホンダに対するイメージには大きな違いがある。若者はホンダを普通の大企業と見ているのだ。

そこで、あえてビジネスジェットの市場がほとんどない日本でホンダジェットの販売に踏み切ったのである。テレビCMもホンダジェットを映したものをしきりに流している。ホンダジェットによって、若者のホンダに対するイメージアップを図り、優秀な人材を獲得して、元気なホンダを取り戻そうというわけだ。

ただ、会見が行われた本社2階の会場は少し寂しいものだった。多くの席が用意されていたものの、半分以上の席が空いていたからだ。どうやら会見の案内を幅広く出さなかったようだ。

《山田清志》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. アストンマーティンの新型『ヴァンテージS』がSNSで話題に、「これで攻めたら絶対楽しい」「乗れる男になりたい」など期待の声
  2. ポルシェデザインのタワマンは最高72億5000万円、アジア初バンコクの物件が日本発売へ
  3. 劇的に流麗! アウディ『Q3スポーツバック』新型に備えよ
  4. 新型マツダ『CX-5』発表に「先代よりマッチョ」「今風になった」など反響! 注目はサイズとインテリア
  5. タイプRとホンダウイング、ホンダ公認の保冷ボトルホルダー2種が登場…夏のドライブやツーリングのお供に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る