違反のない利用者に違反点数を付与し、講習会に呼び出す…西日本高速

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西日本高速は12日、荷物と車体の総重量が規程をオーバーした道路法の車両制限令の違反者と、同じ名前の利用者の両方に違反点数を付与する誤りがあったことを明らかにした。

違反がないのに違反点数を付与されたのは、京都市にある法人。累積点数が30点に達したため、西日本高速が講習会に呼び出したところ、心当たりがないと抗議を受けた。そのことで同社が誤りを認識し、同様の例がないか調査したところ、このほかに実際の違反点数より多い累積点数を通知した例が2件、これとは逆に違反点数を通知しなければならないのに放置していた通知漏れが8件あった。

道路法の車両制限令違反の違反点数は、大口・多頻度割引の一部、または全部が使えなくなる行政制裁制度のひとつ。道路交通法違反のように免許停止など運転制限にはつながらないが、大口・多頻度割引は、大型車通行料金が軽自動車料金並みの格安に割り引かれる仕組みで、貨物や旅客の運送事業者の多くが利用する。重量オーバーの車両は道路損傷の度合いが大きいため、高速道路会社は、この割引制度に点数制度を導入して違反の撲滅を図ろうとしている。

ところが、違反点数は西日本高速の各支社がそれぞれ違反者に付与し、それを相互にチェックするシステムがなかった。さらに、点数の累積期間が3か月から2年に延長され条件が厳しくなったことなどが重なり、チェックミスや集計ミスが発生した。違反がなかった利用者らには訂正文書が送られた。

「関係者に多大なご迷惑をおかけしたことをおわびします。真摯に反省し、再発防止に努めます」(西日本高速)

また、東日本と中日本の高速2社でも、西日本と同様の仕組みを採用しているため調べたところ、東日本で通知漏れが2件、中日本高速で過大な点数の通知が2件、通知漏れが1件あった。

今後は3社共通で、違反車両を摘発した時点で所属会社に電話連絡を実施。違反会社を正確に特定する。

大口・多頻度割引は、貨物・旅客の運送事業者らが組合員となって利用者組合を形成。高速道路会社が組合に対してETCコーポレートカード発行して、割引を受ける制度になっている。今後は組合に対しても違反点数に加えて、違反の内容を通知。組合も違反の事実を確認しやすくする。

《中島みなみ》

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