自動車部品業界『他社牽制力』ランキング…トップ3はデンソー、住友電装、日立オートモティブ

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デンソー(参考画像)
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パテント・リザルトは6月21日、独自に分類した自動車部品業界の企業を対象に、2017年の特許審査過程にて他社特許への拒絶理由として引用された件数を企業別に集計した「自動車部品業界 他社牽制力ランキング2017」をまとめた。

この集計により、直近の技術開発で競合他社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになる。集計の結果、2017年に最も引用された企業は、デンソーの5484件、次いで住友電装の1164件と、上位2社は昨年同様。3位は日立オートモティブシステムズの1010件で、昨年より順位を1つ上げた。

1位デンソーの最も引用された特許は、「回生エネルギーによる回生発電が可能な車載電源装置」に関する特許で、後発の特許10件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別には三洋電機の特許8件(うち2件はパナソニックと共同出願)、三菱自動車の特許2件となっている。このほかには「車載用高電圧モータ装置用コモンモードノイズキャンセル回路装置」に関する特許などが引用件数の多い特許として挙げられる。2017年に、デンソーの特許によって影響を受けた件数が最も多い企業は三菱電機(363件)、次いでトヨタ自動車(314件)、日立オートモティブシステムズ(194件)と続いている。

2位住友電装の最も引用された特許は、「自動車用アース端子と電線の防水接続構造」に関する特許で、後発の特許15件の審査過程で拒絶理由として引用されており、15件はいずれも古河電工グループの特許。このほかには、住友電気工業やオートネットワーク技術研究所と共同出願を行っている「コイルユニット及び非接触給電システム」などが引用された件数の多い特許として挙げられる。2017年に、住友電装の特許によって影響を受けた件数が多い企業は矢崎総業(376件)、古河電工グループ(※)(51件)、トヨタ自動車(39件)となっている。

3位日立オートモティブシステムズの最も引用された特許は、「駐車スペース認識装置」に関する特許で、後発の特許5件の審査過程で拒絶理由として引用されており、企業別には日産自動車の3件をはじめ、住友電気工業とノキア(フィンランド)がそれぞれ1件となっている。このほかには「内燃機関の制御装置」に関する特許や、「発電機やモータ等の回転電機」に関する特許などが引用件数の多い特許として挙げられる。2017年に、日立オートモティブシステムズの特許によって影響を受けた件数が多い企業はデンソー(95件)、トヨタ自動車(72件)、三菱電機(61件)となっている。

《纐纈敏也@DAYS》

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