【SUPER GT 第4戦】タイでもホンダが予選1-2、無限NSXの武藤英紀&中嶋大祐がポール獲得…GT300トップは黒澤&蒲生AMG

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GT500クラスのポールを獲得した#16 NSX。
GT500クラスのポールを獲得した#16 NSX。 全 14 枚 拡大写真

6月30日、SUPER GT第4戦の公式予選がタイのチャン国際サーキットで実施され、GT500クラスではホンダ勢が前戦の1-2-3に続き今回も1-2、無限NSXの武藤英紀&中嶋大祐がポールポジションを獲得した。GT300クラスはメルセデスAMG GT3の黒澤治樹&蒲生尚弥が首位。

シリーズ唯一の海外戦は、おなじみのタイ大会だ。昨年は10月の開催だったが、今年は6月末~7月アタマという時期に移行している。GT500クラスはレギュラーの15台、GT300クラスはタイ現地からのワイルドカード参戦チームを含む23台が戦う。

クラス別の2段階ノックアウト予選は、直前に雨があったことで15分遅れのスタートに。予選開始時には雨は降っておらず、特にQ1は乾きゆく路面へのタイヤ選択・交換の対応が慌ただしい展開となる。またGT500のQ2の途中からはコースの一部で再び雨も降ってくるなどしたようだが、これは予選の展開に大きな影響は及ぼさなかった。いずれにしても、やはりタイでは当地特有の天候変化に常に注意を割きながら戦わねばならない。

GT500クラスでは、前戦鈴鹿で参戦5車がすべてQ2進出(Q1でトップ8入り)を果たし、予選1-2-3と上位を占めたホンダNSX-GT勢が今回も好成績をおさめる。4台がQ2に進み、またも最前列独占となる1-2を確保。ポールポジションを獲得したのはGT500のNSXで唯一ヨコハマ(YH)タイヤを履く#16 MOTUL MUGEN NSX-GT(武藤英紀&中嶋大祐)だった。Q1を大祐が5番手で通過し、Q2では武藤が新レコードタイムとなる1分23秒341をマークして、#16 NSXは今季初ポールをゲット。NSX勢としては今季3度目のポール獲得である。

第3戦までに決勝でも2度の1-2フィニッシュがあるなど今季好調なホンダ勢のなか、#16 NSXは決勝10位が最高と苦戦していたが、そのぶんドライバーズポイント連動のウエイトハンデがまだ2kgと軽いことも活かし、巻き返しに向けての力強い一歩となった。Q2を走った武藤は「Q1はすごく難しいコンディションでしたが、大祐がうまくまとめて僕につないでくれました。(自分が)走り始めた時は、まだ路面は乾き切ってはいなかったですけど、ヨコハマさんが良いタイヤを用意してくれていたので、何も心配することなく全開でアタックできましたね。チームもいい仕事をしてくれましたし、本当に最高の気持ちです」とコメントしている。

(※ウエイトハンデ:第6戦までは獲得総ポイント×2kgが原則。GT500クラスの場合は50kg超になると燃料流量リストリクターによる調整への一部振りかえがあり、既にランキング上位車はその域に入っている)

予選2位は開幕戦勝者の#17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大&小暮卓史/タイヤはブリヂストン=BS)。3位は#39 DENSO KOBELCO SARD LC500(H.コバライネン&小林可夢偉/BS)で、レクサス勢最上位。4位には日産勢トップの#24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(J-P.デ.オリベイラ&高星明誠/YH)が続いた。現在ポイントリーダーの#100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴&J.バトン/BS)は5位につけている。

予選6位は#19 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資&山下健太/YH)。今回の予選、タイヤ戦争という部分ではヨコハマ装着車全3台がQ2に進出し、1-4-6位と予選上位に並んだ。7位は#12 カルソニック IMPUL GT-R(佐々木大樹&J.マーデンボロー/BS)、8位には前戦ウイナーの#8 ARTA NSX-GT(野尻智紀&伊沢拓也/BS)。

GT300クラスではQ2で上位2台が1000分の1秒まで同タイム(1分32秒554)という接戦が展開された。規定により、上位は先にタイムを出した#88 マネパ ランボルギーニ GT3(平峰一貴&A.カルダレッリ/YH)。Q2を担当したカルダレッリは昨年までGT500クラスに参戦していたドライバーで、今回は#88 ウラカンのレギュラードライバーに代わっての自身今季初参戦だったが、平峰と組んで見事な快走を演じた。

しかし#88 ウラカンは予選終了後の車検で違反とされ順位から除外、ポールは同タイムだった#65 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹&蒲生尚弥/BS)のもとに転がり込む。接戦のポール争いは思わぬかたちで逆転決着することになったのである。#65 メルセデスの蒲生は「クルマのパフォーマンスが走り出しから良く、特にブリヂストンさんが用意してくれたタイヤが素晴らしい」とコメント、決勝に向けても「ロングランでもグリップが安定していますし、ウエットでもドライでも調子が良いのでポールから逃げ切って優勝したいですね」と高い手応えを示している。

GT300クラスでは他にもQ2で3番手タイムだった#10 GAINER TANAX triple a GT-R(星野一樹&吉田広樹/YH)が予選後に順位から除外されており、予選2~6位は以下のようになった。

2位 #21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(R.ライアン&富田竜一郎/ダンロップ=DL)
3位 #55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一&S.ウォーキンショー/BS)
4位 #11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸&安田裕信/DL)
5位 #96 K-tunes RC F GT3(新田守男&中山雄一/BS)
6位 #61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人&山内英輝/DL)

また、ワイルドカード参戦のタイ現地チームが走らせるベントレー・コンチネンタルGT3、#32 est cola by AAS Motorsport(M.ジュース&K.グシリ/ミシュラン=MI)はQ1をトップで通過する健闘を見せ、Q2(GT300は14台で戦う)を経て予選10位となっている。

66周、300kmの決勝レースは明日(7月1日)の現地時間15時に開戦予定だ。

《遠藤俊幸》

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