ボッシュとダイムラーは7月11日、市街地における完全自動運転車の開発を強化し、エヌビディア(NVIDIA)のAIプラットフォーム「Drive Pegasus」を採用すると発表した。
ボッシュとダイムラーは、市街地における完全自動運転とドライバーレス走行を実現させるためのプロジェクトに取り組んでいる。このプロジェクトで需要な役割を担うのが、エヌビディアのDrive Pegasusプラットフォームになる。
エヌビディアのDrive Pegasusプラットフォームは、処理能力が非常に高い車載用プロセッサーと、ボッシュとダイムラーが機械学習を活用して作成する車両運転アルゴリズムを備える。自動運転車に搭載されるECUネットワークは、秒速何百兆もの計算をする処理能力を持ち、少なくとも最新の高度なパソコン6台が同期された処理能力に匹敵するという。
ボッシュによると、市街地での完全自動運転とドライバーレス走行を実現させるためには、車両のサラウンドセンシングから得られた情報が、20ミリ秒(ミリ秒=1000分の1秒)以内に処理される必要がある。サラウンドセンシングから得られる情報は膨大で、例えばボッシュのステレオカメラは、わずか1kmを走行する間に100ギガバイトものデータを生み出す。ECUネットワークは、カメラ、レーダー、ライダー(LiDAR)、超音波など、さまざまなセンサーが得た多くの情報を20ミリ秒以内に処理し、それをもとに車両の走行ルートを決定する。
ボッシュとダイムラーは2020年代前半までに、市街地における完全自動運転とドライバーレス走行を実現させる計画。現在、ドイツ・シュトゥットガルト近郊と米国シリコンバレーで開発を行っている。