フロントスピーカー、どう鳴らす?…DLS研究

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DLS・UPi6
DLS・UPi6 全 7 枚 拡大写真

カーオーディオシステムの出音の質を左右するキーユニット、フロントスピーカーについて、そのチョイスのキモや鳴らし方のコツ等々を解説している当短期集中連載。現在は、国産、海外の注目ブランドの製品研究を行っている。

今回は、北欧・スウェーデンの実力ブランド「DLS」にスポットを当てていく。

■旗艦機は『Scandinaviaシリーズ』。フレキシブルなユニットチョイスが可能。

ヨーロッパには音質系ユーザーに好まれるスピーカーブランドが多々あるが、この「DLS」も、音の“質”にこだわるHi-Fiサウンド愛好家からの厚い支持を集める有力ブランドの1つだ。ブランドとしてのコンセプトは“スーパーナチュラルサウンド”。スピーカー、サブウーファー、パワーアンプと多彩に製品を展開し、それぞれでそのコンセプトを具現化して見せている。

日本においても、90年代のカーオーディオブームの黎明期から存在感を発揮し、以降、違いの分かるカーオーディオファンから選ばれ続けてきた。

では早速、ラインナップを上位機種から紹介していこう。まずはトップエンドモデルとして用意されている『Scandinavia (スカンジナビア)シリーズ』について、その特長を分析していく。

シリーズは6つのアイテムで構成されていて、ユーザーはシステム設計に合わせてフレキシブルにユニットチョイスを行える。顔ぶれは以下のとおりだ。30mmドームツィーター『Scandinavia 30』(税抜価格:9万円、ペア)、75mmミッドレンジ『Scandinavia 75』(税抜価格:10万円、ペア)、165mmミッドウーファー『Scandinavia 165』(税抜価格:18万円、ペア)、以上が基本モデルとなっている。

そしてミッドウーファーがもう1タイプある。“3ウェイエンクロ専用”となる『Scandinavia 165W』(税抜価格:20万円、ペア)もラインナップされ、3ウェイサウンドを他アプローチで組み立てることも可能となっている。

パッシブクロスオーバーネットワークも2タイプある。“スタンダード2ウェイタイプ”と“3ウェイ用ミッド/ハイ セミアクティブタイプ”とがあり、後者では、使用するコントロールユニットがフロント2ウェイまでしか制御できない機種だった場合に、これを使うことで3ウェイを“セミアクティブ”コントロールすることが可能となる。

■2ndグレードとして用意されているのは『UPiシリーズ』。熟成が進められたロングセラー機。

なお『Scandinavia シリーズ』はハイエンドモデルでありながらも、価格的な現実感があるところも特長だ。3ウェイを組む場合にはインストール費用も含めハードルはそれなりに上がるものの、2ウェイをパッシブレスで用意する際には、ユニット代は27万円で収まる。

最初は2ウェイで始めて後から3ウェイに発展させるというアプローチもアリだし、プラン次第でさまざまな楽しみ方が可能となっている『Scandinaviaシリーズ』。ハイエンドスピーカーへのシステムアップを考える際には、当シリーズがあることもお忘れなきように。

それに続く2ndグレードとして用意されているのはこちら、『UPiシリーズ』だ。当シリーズも、「DLS」の看板機種の1つ。マイナーチェンジを繰り返しながら熟成が進められてきたロングセラーシリーズであり、これまで多くの愛好家に使われてきた。

ラインナップは以下のとおり。3ウェイコンポーネントとなる『UPi36』(税抜価格:16万円、2ウェイコンポーネント『UPi6』(税抜価格:10万5000円)、そしてそれぞれでパッシブクロスオーバーネットワークを除いた“Active”タイプも用意されている。

さらには、“BMW用トレードインスピーカー”もラインナップ。サブウーファーキットとなる『BMW UPi6』(税抜価格:7万円)と、フロント2ウェイスピーカーセットとなる『UPi4』(税抜価格:8万円)の2モデルが存在している。なお『UPi4』は、BMW以外で通常の10cmセパレート2ウェイスピーカーとしても使用可能だ。

■手頃なモデルでも「DLS」ならではの“濃厚で芳醇”なサウンドが得られる!

「DLS」は、エントリーグレードのスピーカーも充実している。『UPiシリーズ』の下にはさらに、「DLS」で言うところの“ミドルグレード”ラインとなる『RZ&RCシリーズ』があり、さらには最エントリーラインとなる『Mシリーズ』が続く。

『RZ&RCシリーズ』からその中身を見ていこう。当シリーズは計4アイテムで構成されている。1つが、ツィーターに“50mmコーン型ワイドバンドツィーター”が採用された『RZ6.2』(税抜価格:8万円)、2つ目が“ミドルグレード”の主力機『RC6.2』(税抜価格:6万円)、3つ目が取り付け深さ45mmが達成された薄型モデル『RCS6.2』(税抜価格:5万円)、そして4つ目が5インチモデルである『RCS5.2』(税抜価格:4万8000円)、以上だ。

愛車の状況に併せて、もっとも使いやすいモデルを選ぶことが可能だ。エントリーグレードのスピーカーからのステップアップを考えているならば、または上級エントリースピーカーをお探しならば、『RZ&RCシリーズ』も見逃せない。

そして、最エントリーグレード『Mシリーズ』で、「DLS」のスピーカーラインナップは完結する。こちらは以下の3モデルでシリーズが構成されている。1機種のセパレート2ウェイスピーカー『M6.2』(税抜価格:2万9000円)、そして2機種のコアキシャルスピーカーが用意されている。

それぞれ、「エントリークラスながら濃厚で芳醇な音色を奏でる」ことを特長としている。手頃な価格で、北欧ブランドならではの味わいを得たいと思ったら、当シリーズを要チェック。

いかがだったろうか。「DLS」のフロントスピーカーの主なラインナップは以上のとおりだ。耳に心地良いサウンドをご所望ならば、「DLS」も注目べきブランドの1つとして候補に浮上する。初級ユーザーもハイエンド愛好家も、満足度の高いサウンドを欲しいと思ったら、「DLS」も聴いてみるベシ♪

フロントスピーカー、アナタならどう鳴らす? 第14回「DLS研究」

《太田祥三》

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