[スーパーハイエンド オーディオ]魅力を全方位解析…搭載車紹介 ll

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「BMW・320 GT」(製作ショップ:カーオーディオクラブ、オーナー:金子眞也さん)。
「BMW・320 GT」(製作ショップ:カーオーディオクラブ、オーナー:金子眞也さん)。 全 12 枚 拡大写真

“魂を揺さぶる”ような特別な音を聴かせてくれる“スーパーハイエンド”カーオーディオ。それの持つ魅力を改めて紐解こうとする特別企画をお届けしている。最終回となる今回は、3台のユーザーカーをクローズアップする。

それぞれでなぜこれらが選ばれたのか、そしてこれによって何がもたらされたのかを、じっくりとリポートしていく。

■お気に入りのスピーカーの良さを引き出せるパワーアンプを探し求め…。

まずは、愛知県の有名ショップ、“ルロワ”が製作した「トヨタ・シグナス」(オーナー:佐野博也さん)を紹介する。

最初に、当車に搭載されているシステムレイアウトからみていこう。メインユニットには『ダイヤトーンサウンドナビ』をチョイスし、ソースユニットとして“アステルアンドケルン”のDAPも併用している。プロセッサーには“ヘリックス”を採用し、フロントスピーカーには“ダイヤトーン”のフラッグシップ機『DS-SA1000』を使っている。

そしてそのフロントスピーカーを鳴らすパワーアンプとして、“スーパーハイエンド”ユニットが用いられている。選ばれているのは、“グラウンドゼロ”の『GZPA Reference 4PURE』(税抜価格:72万円)だ。

なお、この「シグナス」のシステムの中で、当パワーアンプは一番最後に投入されたものである。佐野さんはまず、フロントスピーカー『DS-SA1000』のサウンドに魅了されこれを導入。しばらくは『ダイヤトーンサウンドナビ』の内蔵パワーアンプでドライブしていたのだが、「外部パワーアンプを使えばさらに良くなることは分かっていたので、それにトライしないのはもったいない」と考え、これにベストマッチするパワーアンプをあれこれ探し求め…。

そしてある日、“ルロワ”で開催された“スーパーハイエンド試聴会”で、佐野さんは『GZPA Reference 4PURE』と出会うこととなる。

「他にもいくつか候補として考えていたのですが、この音がもっともしっくりきたんです。見た目的にも気に入りました。色合いがゴージャスでさらには適度に大きいので、トランクに置いた時に映えるだろうと思ったんです」。こうして佐野さんは当機の導入を決意したのだ。

さて、その音は…。試聴してみる、まずは1音1音のきめ細やかさに驚かされた。繊細でスムーズで、至って耳当たりが心地良い。そして音に芯がありハリもあり、生命力も十二分。また、サブウーファーは未使用ながらも、低域にも厚みがあり重心も十分に低い。充実度の高いサウンドを満喫できた。

一歩一歩段階を踏みながらシステムが強化されてきた佐野さんの「シグナス」。今後の進化にも要注目!

■“スーパーハイエンド”を使うことで求めるサウンドの方向性が“癒し系”にシフト。

続いては、千葉県の実力店、“サウンドワークス”が製作した「アウディ・S3」(オーナー:名和眞一さん)を紹介したい。名和さんがチョイスしている“スーパーハイエンド”ユニットとは…。

名和さんは、スピーカー群すべてに“スーパーハイエンド”ユニットを使用している。ブランドはドイツの“グラウンドゼロ”。ツィーターに『GZPT Reference 28』(税抜価格:18万円、ペア)を、ミッドレンジに『GZPM Reference 80』(税抜価格:26万円、ペア)を、ミッドウーファーに『GZPW Reference 18』(税抜価格:38万円、ペア)を、そしてサブウーファーに『GZPW Reference 250』(税抜価格:29万円)を採用している。

なお、その他のユニットは、ソースユニットが『ウォークマン』、プロセッサーが“ヘリックス”、そしてパワーアンプが“グラウンドゼロ”の上級機(計3台)という顔ぶれだ。

名和さんは、3年ほど前から“スーパーハイエンド”を使い始めている。きっかけは、当時通っていたショップでの、“グラウンドゼロ”のトップエンドスピーカーを搭載しているクルマとの出会いだ。製作中のそのクルマに装着されたばかりの『Referenceシリーズ』の音を聴き、名和さんは一瞬でそれに魅了され、自身のクルマへのその2ウェイシステムの導入を決意。そしてそれから2年後には3ウェイ化も果たされた。

ところで名和さん曰く、「『Referenceシリーズ』を使い始めた以降は、求める音の方向性も変わってきた」とのことだ。「以前は、パンチの効いたサウンドが好きだったのですが、近年は“癒し系”の音を追求するようになりました。このスピーカーでは女性ボーカルが特に良い。ビブラートの消えゆく瞬間が、とにもかくにも美しいんです」と教えてくれた。

さて、実際に聴いてみたその音は、なんとも濃密でリッチ。さらには余韻の表現にも充実感がみなぎっていて味わい深い。また、エネルギー感も説得力も強い。演奏者の熱量がはっきりと伝わってくる。

「『Referenceシリーズ』を使うようになってからはサウンドコンペにも出るようになりました。カーオーディオをより深く楽しめています」とも話してくれた名和さん。“スーパーハイエンド”ユニットにはオーナーを本気にさせる力があり、そしてそれによって趣味生活がさらに充実していく…、というわけなのだ。

■「最高のサウンドと出会えました。オーナー冥利に尽きます」

最後は、大阪府の有力店、“カーオーディオクラブ”で製作された「BMW・320 GT」(オーナー:金子眞也さん)を取り上げる。

金子さんが選んだ“スーパーハイエンド”ブランドは、ドイツの“マイクロプレシジョン”だ。ツィーターに『Z-STUDIO TW』(税抜価格:63万円、ペア)を、ミッドレンジに『Z-STUDIO 100F』(税抜価格:41万円、ペア)を、そしてミッドウーファーに『Z-STUDIO 170』(税抜価格:46万円、ペア)がそれぞれ選ばれている。

なお、その他の使用機材は以下のとおり。ソースユニットに『ウォークマン』を使い、プロセッサーが“ヘリックス”、パワーアンプが“ブラックス”、そしてサブウーファーが“モレル”という陣容となっている。

金子さんが“スーパーハイエンド”ユニットと出会ったのは、今年の春に開催されたサウンドコンペの会場だった。「“マイクロプレシジョン”を搭載したクルマの音を聴いて、衝撃を受けました。静まりかえった茶室で“ししおどし”の音を聴いているかのような、完全なる静寂の中で澄んだ音が響く、そんなイメージのサウンドでした。音離れの良さにも驚かされました」。

それをきっかけにして金子さんは“スーパーハイエンド”に興味を持つ。「とは言いつつもその段階では、“マイクロプレシジョン”を手にしようとは考えていませんでした。私には高額過ぎるかなと思っていたんです」。しかし、その後に参加したとあるサウンドコンペで…。

「もう1段サウンドクオリティを上げるためには“鮮度”が必要だ、という指摘を受けました。どうしたら“鮮度”を上げられるのかと悩んだとき、“マイクロプレシジョン”の音を思い出しました。これしかないと思い立ち、導入を決意しました」。

さて、その音を試聴してみた。なるほど確かに“鮮度”が高い。音楽が生々しく、至って瑞々しいのだ。その上で1音1音の実在感がすこぶる高い。サウンドステージ全体の再現性も見事だ。いつまでも浸っていたい、そう思わせるサウンドが目の前で展開されていた。

金子さんも、現状の音に大満足できているご様子だ。「最高のサウンドと出会えました。オーナー冥利に尽きます」と話してくれた。

“スーパーハイエンド”ユニットは、“格別”な満足度を金子さんに与えてくれている。簡単に手にすることはできないが、もしもこれを自分のものにできたなら、筆舌に尽くし難いほどの喜びが得られる…。それは確かだ。

いかがだったろうか。もしもまだ“スーパーハイエンド”ユニットの音を未体験だというのなら、ぜひ1度、その音を聴いてみてほしい。聴くだけでも価値がある。行ける範囲の場所で“スーパーハイエンド試聴会”が開催される情報を掴んだら、そのチャンスを逃してしまうことのなきように。

“スーパーハイエンド”の甘美な世界…。その魅力を全方位解析! Part3 「搭載車紹介ll」

《太田祥三》

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