無人掃除ロボ、静音型高圧洗浄機、汎用シティクリーナー:ケルヒャーの事業戦略

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奥に見えるのがドッキングステーション
奥に見えるのがドッキングステーション 全 12 枚 拡大写真

●業務用高圧洗浄機に事業ドメインを絞って成功

6日、ケルヒャージャパンは創立30周年にあわせた新製品と事業戦略について記者発表を行った。業務用ではロボット床洗浄機KIRA、家庭用では軽量・静音タイプの高圧洗浄機が発表された。これらの製品が担う同社の事業戦略とは。

【画像全12枚】

ケルヒャーは発明家であるアルフレッド・ケルヒャーによって創設された。当初はさまざまな製品を扱っていたが、1974年に業務用高圧洗浄機に事業ドメインを絞ってから同市場のトップブランドとなる。1984年にはポータブル型の高圧洗浄機が一般家庭でヒットし、現在に至る。業務用、家庭用の各種洗浄、清掃機器の製造販売に加え、これらを利用したサービス事業がケルヒャーのコア事業となっている。

ケルヒャージャパンは1988年、18番目の海外法人として設立された。日本法人も最初は業務用洗浄機のビジネスがメインだったが、2000年代以降、ホームセンターや通販などに力をいれたといい(ケルヒャージャパン 代表取締役社長 佐藤八郎氏)、国内では家庭用高圧洗浄機市場のパイオニア的な存在となっている。

また、2000年の広島平和記念公園洗浄プロジェクト、2010年日本橋クリーニングプロジェクトなど、CSR的プロジェクトもグローバルで取り組んでいる。グローバルではブラジルのキリスト像や自由の女神像の洗浄といった文化財、公共施設、巨大建造物のプロジェクトも行っている。

東日本大地震、2018年の広島豪雨災害でも洗浄機の支援を行い、今回の台風21号、北海道の地震災害でも同様な活動を展開するとしている(佐藤氏)。

●ロボット床洗浄機 KIRA B50

佐藤社長は、ケルヒャージャパンの30年をこのように振り返った後、次のステージとして、少子高齢化や働き方改革という国内の課題にケルヒャーの技術を活かしたいと述べる。

2019年市場投入予定の自律走行掃除ロボ
そのひとつが2019年に市場投入されるという、ロボット床洗浄機(KIRA B50)だ。マルチセンサー自律走行によって自動清掃を行うだけでなく、充電やゴミや汚水の排出などを行うドッキングステーションへの接続も自分で行う。最大の特徴はフリート管理システムにも対応し、遠隔監視や遠隔操作、管制制御も可能なこと。

●静音タイプの家庭用高圧洗浄機 K2サイレント

もうひとつはこの10月に市場投入される小型軽量、静音タイプの家庭用高圧洗浄機(K2サイレント)の発表。K2サイレントは日本専用モデルで、ベランダ洗浄のようなニーズに対応する。洗浄圧は従来製品と同等なので、外壁や洗車にも使える。重量5.8kgはホイールのついた従来モデルの半分ほどで片手で持ち上げることができる。

小型軽量・静穏タイプのベランダクリーナー:10月発売
他にも、工場内の業務用バキュームクリーナー、タンクローリーや備蓄タンクの内部洗浄システム、水が使えない部分を洗浄するドライアイスクリーナーなど従来製品を省力化、人手不足解消のために活用していく戦略をあらためて強調した。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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