スバルの完成検査における不適切な取扱いに関する徹底調査---社外チーム報告書

スバル群馬製作所本工場
スバル群馬製作所本工場全 1 枚

SUBARU(スバル)は、群馬製作所の完成検査における不適切な取扱いに関して、社外専門家によるチームに徹底調査を委託、28日に報告書を受領した。燃費・排出ガスの抜き取り検査、燃費・排出ガスの測定以外の完成検査業務に関して、あらたに不正が見つかった。

スバルは、完成検査行為の実施、燃費・排出ガスの抜き取り検査で不正・不適切行為が長年にわたって行われてきたことが判明したため、2017年12月19日および2018年4月27日に国土交通省へ報告書を提出した。

さらに、この燃費・排出ガスの抜き取り検査に関し、2018年5月の国交省の立入検査での指摘を契機として、二事案の不正が新規に判明したため、2018年6月5日にこれを国交省へ報告するとともに、再調査を実施することにした。

6月6日に長島・大野・常松法律事務所に調査の実施を依頼し、本日、9月28日に報告書を受領した。報告書によれば、既に公表している不正行為に加え、以下の不適切行為が行なわれていた。

(1)燃費・排出ガスの抜き取り検査に関して。
(2)燃費・排出ガスの測定以外の完成検査業務に関して。

(2)のライン完成検査での検査は、実施方法に関する記録が残らない検査項目で、事実の把握においては検査員の記憶によるため、不適切行為の期間や台数を正確に把握することはできなかった。

報告書によると、原因・背景として、以下の4項目が挙げられた。

(1)処理能力に対して、過大な業務量が検査員に課されていた。
(2)検査員が容易に不適切行為に及びうる環境が存在した。
(3)検査員の規範意識が著しく鈍磨していたこと。
(4)完成検査工程の現状・課題に対する経営陣の認識、及びその改善に向けた関与が十分でなかった。

スバルでは再発防止策を抜本的に見直し、以下のとおり、実効性のある対策を実行する。

(1)経営陣による品質保証(完成検査を含む)へのコミットメント強化。その一環として、完成検査部門を製造部門から移管し、検査業務の独立性を確保
(2)完成検査プロセスの全面的な分析によるプロセスと業務量の抜本的な見直し。
(3)検査における不正・不適切行為の抑止・早期発見に向けた内部統制システムの運用の見直し。
(4)絶対不正に手を染めない強い規範意識の醸成。

《高木啓》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  2. 世界初の「破壊不可能ホイール」って何だ!? テスラ向けパーツ手掛ける米メーカーが開発
  3. 待望の新型スズキ『GSX-R1000R』が予告なしの初公開!「3色3様」往年のレーシングカラーで日本市場復活へ
  4. 「ミニGSX-R」をスズキがサプライズ発表!? 鈴鹿8耐マシン以上に「サステナブルかもしれない」理由とは
  5. 夏の風物詩「鈴鹿8耐2025」、2人体制のホンダが4連覇、6年ぶり参戦のヤマハは2位健闘
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  3. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
ランキングをもっと見る