ヨコオ、ADAS・自動運転・5G向け車両用の最新「電波測定サイト」が完成

ヨコオがADAS・自動運転・5G向け車両用に新設した最新鋭の「 電波測定サイト 」
ヨコオがADAS・自動運転・5G向け車両用に新設した最新鋭の「 電波測定サイト 」全 1 枚

ヨコオは、群馬県富岡工場に昨年から新設工事を進めてきたAMTC(Advanced Measurement Technology Center)が竣工し、同センター内に建設していた最新鋭の車両専用「電波測定サイト」が完成したと10月18日に発表した。設備投資額は約8億円。

これにより、高速通信の周波数帯域をより精密に、高速に測定することが可能になり、同社ではADAS(先進運転支援システム)・自動運転・5G 用などの先進車載アンテナ製品の開発をより加速させる。

背景としては、昨今の先進的車載アンテナ開発において、車両制御関連の通信システムに組み込まれる製品が増えており、性能や品質を確保するには、車両搭載状態での正確な測定が必須になっていることがある。最新鋭の電波測定サイトの新設により、同社で推進中のADAS・自動運転・5G(LTE:699MHz~3.5GHz 帯、5G-SUB6:3.4GHz~6GHz、V2X:5.9GHz 帯等)などの高周波数帯域に対応した製品開発において、測定精度や測定効率の大幅な向上が期待できる。

新しい電波測定サイトの主な特徴とスペックは、以下の通り。

・直径12mの大型ターンテーブルを備え、車両のどの位置にアンテナが搭載されても高精度の測定が可能
・SUV やミニバン等、アンテナ取り付け位置が高い車両でも、アンテナを中心に計測が可能
・周波数ポイント(測定を行う周波数の値)は160 ポイント同時測定を行うことにより、計測時間を大幅に短縮でき、複数メディアの同時計測も可能
・車両の水平および俯角方向からの性能確認が必要なV2X(車車間・路車間通信)においては、バンパーに内蔵されたアンテナでも -6°~+90°までの測定に対応するなど、測定可能範囲を大幅に拡大
・5G のミリ波帯の測定帯域もカバーしており、将来のさらなる高速大容量伝送通信の製品開発も可能

電波暗室の大きさ:16.5m(L)×14.6m(W)×10.0m(H)
測定方式 :遠方界測定
測定周波数 :400MHz~6GHz/20GHz~40GHz 帯
ターンテーブル:直径12m
アーチ軸高さ :0.5~2.0m
測定時間 :25分(160周波数ポイント、仰角0~90°まで5°ごとの3次元測定時)
測定偏波 :水平+垂直偏波同時測定 および 円偏波測定
測定角度 : -6°~+90°まで1°ごと
無響特性 :-25dB 以下(2GHz 帯)
シールド特性 :80dB以上(400MHz~6GHz)

《丹羽圭@DAYS》

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