【ハーレー ツーリングファミリー 試乗】Siriを相棒にハーレーで砂浜ドライブ…青木タカオ

ハーレーダビッドソン19年式ツーリングファミリー
ハーレーダビッドソン19年式ツーリングファミリー全 22 枚

「Hey Siri! 近くのガソリンスタンドは?」とマイクに呼びかけると、インフォテインメントシステムのモニターが候補を表示。画面をタッチすると、そのままナビゲーションが始まった。

これが最新のハーレーダビッドソンだ。アナログの代表格のようなイメージがあるアメリカの老舗モーターサイクルメーカーだが、2019年式ツーリングファミリーの先進装備を体験すれば、そんなイメージは払拭されてしまうだろう。

一部上級機種で14年式から搭載してきたインフォテインメントシステムが、ついにApple CarPlayに対応。ハンズフリーマイクとiPhoneを接続すれば、車載ディスプレイで道案内、電話、メッセージの送受信などができてしまうのだ。
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最新版ではGoogleマップも使える!!

19年式ツーリングファミリーの『ROADGLIDE SPECIAL(ロードグライドスペシャル)』や『STREETGLIDE SPECIAL(ストリートグライドスペシャル)』で、北陸方面をツーリングしてみたが、ナビアプリに大いに助けられた。砂浜を走ることができる「千里浜なぎさドライブウェイ」にも迷わず行けたのだ。

まず、Apple CarPlayは、iPhoneやiPad(iOSデバイス)と車載ディスプレイ(インフォテインメントシステム)を連携させるシステムで、iOSデバイスにははじめから組み込まれている。接続はUSBケーブルでおこない、ヘッドセットが必要。ウルトラ、CVOといった上級シリーズ以外は追加購入しなければならなく、ヘッドセットなしではApple CarPlayは使えない。
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インフォテインメントシステムは、超高速プロセッサーにより起動時間が従来の1/2に短縮され、2バイト文字対応により日本語表示が可能となった。とにもかくにも車載ディスプレイ上で、iPhoneにあるナビアプリや電話機能、音楽再生、メッセージ通知などが利用でき、もうハンドルまわりにナビやスマホをマウントしなくて済むのだ。

バイクで使いたいのはまずナビアプリだが、最新のiOS12ではiOS標準マップアプリに加えて、Googleマップも使えるからありがたい。航空写真にも切り替えられ、より詳細なナビゲートが体験できたことを報告しておこう。

また、常時インターネット接続されることになるので通信料が気になるが、1時間程度の走行で写真1枚をメールで送るのと同等のデータ通信量で済むとのこと。iPhoneはライン接続されるので、充電切れの心配も要らない。

ハーレーで砂浜を走る…!? そんな非日常へ

ハーレーダビッドソン19年式ツーリングファミリーハーレーダビッドソン19年式ツーリングファミリー
もうひとつ、ハーレー19年式ツーリングファミリーには大きなトピックスがある。またしてもVツインエンジンの排気量を拡大し、1745→1868ccとなったのだ。高速道路も余裕のクルージングで、大柄なフェアリングによってライダーは疲れ知らず。

金沢方面から行くと、お目当ての「千里浜なぎさドライブウェイ」までは、平成25年3月31日から無料化された「のと里山海道」という海岸沿いの快適ルートを走るが、強風もなんのその。コンフォートな乗り心地に、力強いエンジンと確実な道案内が加わり、これならどんな遠方でも楽々行けると確信したのだった。

ライダーにも人気の「千里浜なぎさドライブウェイ」は、季節を問わず砂浜を走ることができる珍しいルート。でっかいハーレーで走って大丈夫なのか…!? と入口で少し戸惑ったが、クルマが往来するところは硬く締まっていて、慎重に走れば車輪が埋まってしまうことはまずないだろう。

ただし、もっと波打ち際を走ってみようとか、陸側のフカフカなところへ入ってみようと試みると、ハンドルをとられることがあるので要注意。また、観光客らが砂浜に停止して記念写真を撮っているので、真似して停まろうとするとサイズスタンドが砂に埋まっていくから、これも充分に気をつけた方が良さそうだ。

にしても、Vツインエンジンに揺られつつ爽やかな風を感じ、なんと気持ちいいことか。空と海はさっきまで真っ青だったが、日が暮れると赤く染まった夕焼け渚ドライブが楽しめる。

ナビを東京にセットして一気に帰る、それも19年式ツーリングファミリーならヘッチャラなはず。行動範囲がぐーんと広がる、そんなグランドツアラーだ。
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■5つ星評価
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★
コンフォート:★★★★★
足着き:★★★★
オススメ度:★★★★

青木タカオ|モーターサイクルジャーナリスト
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。自らのモトクロスレース活動や、多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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