ホンダ インサイト 新型、開発責任者「新たなデザインでお客様に提案する」

ホンダ・インサイト新型
ホンダ・インサイト新型全 8 枚

ホンダが2018年内に日本で発売する新型『インサイト』は、Cカテゴリーに車格をアップし、形も4ドアセダンへと大きく変わる。開発責任者を務める本田技術研究所の堀川克己主任研究員は「上質な本物の価値を提供する新たなクルマとしてマーケットに提案する」と語る。

初代インサイトは2人乗りのパーソナルハイブリッドカーとして1999年にデビューし、2代目は5ナンバーサイズの5人乗り5ドアハッチバックに生まれ変わって2009年に登場した。そして3代目となる新型は全幅1820mmのCカテゴリー4ドアセダンへと再び変異。またハイブリッドシステムも初代、2代目ではモーターアシスト型のIMAから、2モーター式で電動車にもなるi-MMDへと切り替わった。

代替わりのたびに車系、車格とも大きく様変わりするクルマは珍しいが、開発責任者の堀川氏は「インサイトは我々の意志の中のひとつ、この意志をつなげていく今回のクルマは、はっきりいって普通のクルマにしようというのが正直なところ。ただシステムはi-MMDに1.5リットルの最小エンジンを積んだものにして、次の世代に向けての我々の電動化の大きなメルクマールにはなったと思う」と語る。

ホンダは2030年に四輪車グローバル販売台数の3分の2を電動化する目標を掲げている。初代インサイトは当時の世界最高燃費を謳い、2代目ではガソリン車との価格差を縮めて投入された。3代目はハイブリッド車、環境車という特別なクルマではなく、電動化3分の2に向かって主流になっていくクルマとしてのメッセージが込められているようだ。

実際、堀川氏も「マーケットにおいての存在感としては『シビック ハイブリッド』 でも良かったのかもしれない」とも明かしている。しかし「これを起点に大きく電動化を進めていくメッセージを発するためにもインサイトという名前と、新たなデザインでお客様に提案することにした」というわけだ。

そのデザインは「エクステリアはテーマとしてエレガントでダイナミック。非常に低く、しかも幅の広いワイド&ローの構えにして、セダンは非常に高いダイナミクスを表現するものでもあるので、動的に非常に上質な面を持ったクルマで出来上がった」と堀川氏は解説。

新型インサイトに搭載される2モーター式のi-MMD ハイブリッドシステムと1.5リットルガソリンエンジンを組み合わせたパワートレインは、プラグインハイブリッドの『クラリティ PHEV』でも採用されているが、堀川氏は「モータージェネレーターは重希土フリーのものにさらにアップデートされており、これが今のホンダの最新」と強調する。

またハイブリッド用バッテリーをリアシート下に収納したことで「室内空間を狭くしない、トランクルームを狭くしない、トランクスルーができる。これは普通のセダンに当たり前に要求されること。これまでは電池を積むのでごめんなさいだったが、そういうことはしない」と堀川氏は話していた。

《小松哲也》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「このご時世でも価格は据え置き!」31万円台で発売の125ccラグジュアリースクーターに熱視線
  2. メルセデスベンツの次世代高級ミニバン、『VLS』と『VLE』として市販化へ
  3. 『ディフェンダー』に2026年モデル、新ヘッドライトと大型タッチスクリーン採用
  4. 8人乗りのフォルクスワーゲン登場! 選択肢広がるミニバン『マルチバン』
  5. 3列シートの「マッスルSUV」米国での人気が加速!2026年は「V8」主力に大刷新
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 【調査レポート】ベトナムにおけるモビリティ市場調査~13社(四輪・二輪)の最新動向~
  2. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
  3. シェフラーがヴィテスコ合併後初の出展、ポートフォリオ拡大と顧客対応力をアピール…人とくるまのテクノロジー展2025
  4. 三菱『エクリプスクロス』次期型、初のEVを欧州投入へ
  5. トヨタが新型アウトドア系BEV『bZ Woodland』発表、日本では2026年春頃発売へ
ランキングをもっと見る